2014年02月08日

新聞の役目

日々の出来事を伝えるのは新聞の役目です。とともに希望がわき、生きる力を汲みだす〝人間のための新聞″が今、求められていると感じています。
キャシー・ケイサー著『ちいさな命がくれた勇気――ナチスと戦った子どもたち』(主婦の友社)をご存知ですか。1940年、ナチス支配下のチェコスロバキアの小さな町でのこと。15歳のユダヤ人少年ルーダは小新聞「クレビー」の創刊を決意しました。「(ユダヤ人が)結束を強め、想像力をおおいに働かせられるよう、手助けするのだ」と。やがて少年は強制収容所に送られました。しかし彼の小新聞は「最悪の時代に、人々の心に尊厳を与え」る武器となったのです。
  

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2014年02月07日

信頼

思春期は自我の確立期です。「アイデンティティー」(自己同一性)という造語を世に送り出した、米国の精神分析学者エリクソンは、「信頼」を強調しています。子どもは信頼する力を身につけることで、自信、自発性、勤勉さを培う、と(佐々木正美著『エリクソンとの散歩』子育て協会)  

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2014年02月06日

待つ

 かつて「待つ」ことはありふれたことでした。と語る大阪大学総長の鷲田清一氏。1時間に1台の列車を待つ。数日後の恋文の返事を待つ。万葉集や古今和歌集など、待ち遠しさを歌うことが定番の歌謡の手管がありました。
それが現代はあらゆる面で“待たなくてよい社会”になってしまいました。待ち合わせに遅れそうになれば、携帯電話で連絡がとれる。おなかにいるわが子の性別や遺伝子情報も出生前には判明する。のはほんの一例です。
しかし、その一方で、物事を長い目で見る余裕がなくなり、結果が出ないとすぐに別のやり方を追い求める傾向も多々あります。そんな現代を鷲田氏は“待つことができない社会”になったとも評しています(『「待つ」ということ』角川選書)  

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2014年02月05日

あんばい

フランス料理に「シュクレサレ」という言い方があります。これは砂糖と塩の意味だそうです。日本に「塩梅」という言い方があるのと同様、調味料を上手に調整して味を引き立てるのは、古今東西の料理の秘訣です。
また、「塩梅」は、“物事や身体の具合”という意味でも使われます。物事や身体も、いい「あんばい」にするには「調和」が欠かせません。人が3人、10人集まれば、性格も考え方もさまざまです。しかし、スイカに塩をかければ甘さが引き立つように、うまく調和すれば、互いの“持ち味”が引き出されます。そうした“絶妙の和”を生み出せるかどうかが、組織や団体の成長・発展の鍵でしょう。
中国では「臣下が君主を助けて適当な政治をさせる」ことを「塩梅」と言ったそうです。(『大漢和辞典』)。  

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2014年02月04日

本年は画家・東山魁夷氏の生誕101周年に当たります。代表作「道」が有名ですが、氏の歩んだ道は平坦ではありませんでした。父の借財、戦争の苦しみ、両親、兄弟との死別……。ある時は、西洋の巨匠の作品を見て圧倒され、自分の素質を疑い、絶望感にさいなまれました。さらに、友人が次々と画壇の人気作家になっていくことへの焦りも。そんな遍歴をたどった氏が描いた「道」とは、どんな道だったのか。
それは、遠くにある丘の上の明るい空に向かって、ゆるやかに上り、右上がりに画面外へと続いていく道。氏は「私の心の中に、このひとすじの道を歩こうという意志的なものが育ってきて、この作品になったのではないだろうか」と(『泉に聴く』講談社文芸文庫)。  

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2014年02月03日

生きている姿勢そのもの

駅には、それぞれの醸し出す個性があります。それは制作したデザイナーの意思が、建物に表現されているからでしょう。
工業デザイナーの水戸岡鋭治氏は、列車や駅などをデザインし、数々の表彰に輝いています。氏の哲学は、デザインとは「生きている姿勢そのもの」。だから日常を疎かにしない。お茶、お菓子の用意や掃除などを1年間きちんとこなせない者を、自分の事務所に置かないという。
日常生活を大切にしながら、受けた仕事に全力で立ち向かう。”ここまでやってくれるのか”と顧客がうなる努力を重ねる。若者に「いいものができたかどうかだけではなく、全力を尽くすということをどうしても見せたい」と同氏は語る(『幸福な食堂車』一志治夫著、プレジデント社)  

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2014年02月02日

心の絆

“携帯電話の普及や家庭内の個室化、孤食の広がりで、家庭は家族の共同生活の場ではなくなっている”との指摘が以前からあります(尾木直樹著『子どもの危機をどう見るか』岩波新書)。
インターネット社会が進み、その傾向は顕著と言えましょう。一つ屋根の下に暮らしていても、会話が減り関係が薄くなっている家族の姿が浮かぶようです。心を通い合わせる家族関係の再構築が望まれる昨今です。
その方途として普段の対話が重要です。その為にも、対話の努力をすることですが、対話とは双方向から成り立ちます。まずは親が子どもの話を聞き、受け入れる態度を示すことが重要です。それには、子を一個の人格として尊重する心が不可欠です。親の内面をより豊かにして、多忙な日常でも心の絆を強くする努力を重ねたいものです。  

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2014年02月01日

素直に実践した人が勝つ

釈尊の弟子に須梨槃特がいます。彼は自分の名前すら忘れてしまうほど物覚えが悪かったそうです。しかし、釈尊の教えに素直に歓喜し、まじめに実践することにおいては、誰にも負けなかったそうです。後に、普明如来の記別を受けたと説かれています。
まじめに、素直に実践した人が勝つ。これが信仰の世界です。
  

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