2018年07月12日

ネット依存の減少

 青少年の「ネット依存」が社会問題になっています。インターネットを使ったゲームや仲間同士の交流に毎日長時間を費やし、睡眠不足など、生活に悪影響を及ぼす事例が増加しているそうです。調査では、全国で推計約52万人もの中高生がネット依存の傾向とされています。
 この問題に長年、取り組んでいる遠藤美季氏によると、ネット依存に陥らない人にはいくつかの共通項があるそうです。①自己肯定感・自己有用感が高い②自分の将来に明るい希望を抱いている③家族関係が良好、などを挙げています。と、すれば、こうした実感をもつ子どもが増えることが、ネット依存の減少にもつながるはずですね。  

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2018年07月11日

未来が開けた

 幕末から明治の大名人といわれた講釈師の神田伯山は、名奉行・大岡越前の創作噺「天一坊」で人気を集めました。「伯山は天一坊で蔵を建て」と川柳に詠まれるほどで、80人以上の弟子がいたといわれています。
 ある日、外出した伯山が、お供の末弟子に言いました。「おい、そばを食おう」。ところが店に入って注文したのは、自分のそば1杯。不審げな弟子に、伯山が一言。「食いたかったら芸を勉強しなよ」と。
 弟子は家に帰るなり、父に不満をぶつけた。すると父は、師匠の家に向かって両手をつき、感謝を。そして“今は一番下だが早く一人前になれ”という励ましなのだ、と。心を入れかえ稽古に励んだ弟子は後年、先輩たちを追い越し、2代目・神田伯山となったのです(三遊亭圓生著『浮世に言い忘れたこと』小学館文庫)
 師の言動を恨んだままでいたら、後の大成はなかったかもしれない。それが父によって師の深い思いに気付かされ、弟子の心は変わったのです。出来事そのものは変わらなくても、「捉え方」が変わったことで、未来が開けたのです。  

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2018年07月10日

理想に向かって生きよ

 山間地域の奈良・吉野郡には、万葉集にも詠まれた美しい景色が多く見られます。その風景を彩る一つに吉野杉があります。日本三大人工美林の一つにも数えられています。
 江戸時代の儒学者・新井白石と国学者・本居宣長は、「杉」の語源に言及しています。白石は『東雅』で「杉はスグなる木也とみえたり。其木の直なるをいひし也」と、真っすぐに伸びることに由来すると考察。一方で、宣長は『古事記伝』で「須岐は進木なり(中略)ただに上へすすみ上る木」と。上へ進む「進木」と述べています。
 2人の論考はいずれも、「杉」の成長力への視点で共通しています。上へ上へと、真っすぐに進んで伸びていく――その姿は、何ものにもひるまず、理想に向かって生きよと、人間の生き方を教えているかに思えますね。  

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2018年07月09日

静かなブーム

 近年、「社歌」が静かなブームだそうです。新たに制作する企業が増えており、社員が作詞をしたり、ポップス調の曲にしたりと、親しみやすいものが多いという。
 ブームのきっかけは東日本大震災といわれます。働くことの意義や会社への帰属意識の変化など、会社と社員のあり方を改めて考える動きが広がり、社内のコミュニケーションツールとして注目されたといわれています。
 これまでの「会社のための社歌」から、社員が共感し、一体感を高める「社員のための社歌」が求められるようになりました。社会の変化の中で、自社の原点や目的観が問い直されているからでしょう。  

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2018年07月08日

勇気指数

 ポジティブ心理学の第一人者ロバート・ビスワス=ディーナー博士が、勇気のコツを指南しています。
 自分のためではなく、誰かのために動く。すると利己的な考えを乗り越えられ、〝勇気指数〟が高まる、と(児島修訳『「勇気」の科学』大和書房)うーん、納得!!  

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2018年07月07日

ボイジャー1号

 今から41年前、米NASAが無人宇宙探査機ボイジャー1号を打ち上げました。目的は惑星などの天体探査。太陽系を越えた初の人工物体として、今も果てなき宇宙空間を旅しています。
 同機には別の使命もあります。それは「宇宙人と出会うこと」。55種類の言語、115枚の写真、クラシック音楽やクジラの鳴き声……。地球外知的生命体に発見されることを期待し、地球のさまざまな情報を1枚の銅板製レコードに収めた物を積んでいます。
 今頃どの辺を飛んでいるのでしょうか?  

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2018年07月06日

幸福な人とは

 何をもって幸福とするか、一概には言えませんね。だが、誰しも幸福を望んでいます。
 幸福な人とは――カナダの心理学者ゲーリー・レカー博士は、その特徴として「前向き」「活動的」「社交的」等を挙げつつ、こう言い切っています。「幸福な人のようにふるまえるなら、あなたはより幸福になれるだろう」(レオ・ボルマンス著『世界の学者が語る「幸福」』西村書店)
 周囲を見回し、一番、幸せそうに見える人の行動をまねてみるという方法が思い浮かびますね。そこに、人生を豊かにするヒントがあるかもしれません。  

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2018年07月05日

なは(那覇)の日

 7月8日は、「なはの日」。沖縄・那覇市では、この日を中心に、観光PR行事や、那覇の歴史・史跡への理解を深める取り組みなどが催されます。
 琉球王朝時代、王府・首里城があり、王都として栄えた那覇市。当時、中国や東南アジア諸国との「中継貿易の拠点」としても繁栄し、那覇の港は貿易船が往来する舞台となりました。
 資源も少なく、小さな国である琉球が、諸国と交易できたのはなぜか。ある歴史家は「琉球の人々は、ダイナミックに交流するスピリッツとともに相手国との信頼関係を大事にしたから」と考察しています。当時の外交文書にも、琉球国王がマラッカ王に対し“東西南北の海で結ばれた互いは兄弟であり、家族である”と呼び掛け、信頼関係を築こうとした記述が残っています。  

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2018年07月04日

影だけでも、光だけでも成り立たない

 47都道府県名に使われる漢字を分類してみましょう。山(6個)や島(5個)といった地形に関する文字が多いことはうなずけます。ただ、美しい四季が彩る日本にあって、色を表す字が青森県の「青」だけとは意外でした。
 青とはどんな色でしょう。ゲーテは自ら実験し、最も強い影が「青」、最も強い光が「黄」と導いています。そして影と光の混合から「色彩」は生じると結論しました(『色彩論』)。影だけでも、光だけでも成り立たない。これは人生にも通じます。まぶしい輝きの時だけでなく、悩みや試練といった影の時があってこそ、味わい深く彩られた生涯を築いていけるのです。  

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2018年07月03日

折り返した“1日目”

 365を2で割ると、答えは182余り1になります。元日から数えると、昨日が1年の真ん中の183日目。きょうは折り返した“1日目”となります。
 そう聞いて、過去を振り返り“もう半分終わった”と思うか。未来に目を向けて“まだ半分もある”と見るか。捉え方一つで、行動は大きく変わってくることでしょう。
 昭和女子大学大学院の古川真人教授は「本来、人間の心には全てを楽観的に捉えていく力が備わっています」と語っています。逆境を「意味があること」と考え、苦難を「自分のため」と受け止める。「楽観性は心身の健康と目標達成のための、最強かつ最高の心理資源」であると指摘しています。  

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2018年07月02日

2人の友情

 ドイツの作家ヘルマン・ヘッセが誕生したのは、141年前のきょうの事です。戦後、「ノーベル文学賞」を受賞した彼は、2度の世界大戦の中で、戦争に狂奔した時流に流されず、平和を叫ぶ言論闘争を貫きました。
 第1次世界大戦が勃発した直後、ヘッセは次々と反戦の声を上げ、新聞各紙から「裏切り者」「節操のない男」などと非難を浴びた。出版社は、彼の著書の出版停止を宣言。友人たちも次々と彼の元を離れ、苦境に立たされます。
 この時、彼を支えたのが、フランスの文豪ロマン・ロランででした。ヘッセに手紙を送り、「いっそう私たちは互いの結合を強めなければなりません」(みすず書房『ロマン・ロラン全集39』清水茂訳)と連帯を呼び掛けます。ヘッセも、その考えに賛同を示しました。時に意見を戦わせながらも、2人の友情は終生、変わらなかったのです。  

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2018年07月01日

「お墨付き」を与えることで

 松下電器産業(現・パナソニック)には、製品の出来を調べる「検査本部」がありました。ある時期、不良品の発生率が高まったため、創業者の松下幸之助氏が、検査本部の責任者に説明を求めました。
 それによると、2年前までは完成品をテストしていたが、生産体制を整えてからだと損害が大きくなってしまうなどの理由で、設計・試作の段階での検査に切り替えたそうです。これを聞いた氏は言う。“その方法が不良品を生む原因になっている”と。
 本来、各分野を担当する事業部が最後まで責任を持って「命がけ」で物づくりをしなければならない。しかし、途中で検査本部が「お墨付き」を与えることで油断が生じる。それが不良品発生の原因であると諭したのである(佐藤悌二郎著『図解 松下幸之助の行動学』東洋経済新報社)そうだ!!  

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