2018年07月01日

「お墨付き」を与えることで

 松下電器産業(現・パナソニック)には、製品の出来を調べる「検査本部」がありました。ある時期、不良品の発生率が高まったため、創業者の松下幸之助氏が、検査本部の責任者に説明を求めました。
 それによると、2年前までは完成品をテストしていたが、生産体制を整えてからだと損害が大きくなってしまうなどの理由で、設計・試作の段階での検査に切り替えたそうです。これを聞いた氏は言う。“その方法が不良品を生む原因になっている”と。
 本来、各分野を担当する事業部が最後まで責任を持って「命がけ」で物づくりをしなければならない。しかし、途中で検査本部が「お墨付き」を与えることで油断が生じる。それが不良品発生の原因であると諭したのである(佐藤悌二郎著『図解 松下幸之助の行動学』東洋経済新報社)そうだ!!

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