2017年10月28日

斬新な発想

 うるさいハエ。変幻自在の動きで、人間の手を素早くかわす。現代の技術では、その動きを再現する小さな装置を作ることはできないそうです。昆虫には人知を超えた能力があり、人間の参考になる特徴がたくさんあります(丸山宗利著『昆虫はすごい』光文社新書)
 昆虫をはじめ、自然界の生態から、人間は多くを学んでいます。その例の一つが新幹線500系の開発。野鳥のフクロウの翼がヒントになったそうです。開発者たちは時速350キロに挑むが、試験走行では、トンネル突入時に発生する破裂音に悩まされた。原因の一つが、車両の屋根上にあるパンタグラフでした。フクロウは鳥の中で最も静かに飛ぶが、それは、翼の羽の先に突き出た鋸歯状の羽毛のおかげ。その原理をパンタグラフに応用することで、騒音問題を解決したそうです(前間孝則著『新幹線を航空機に変えた男たち』さくら舎)
 科学技術に限らず、どんな仕事でも、限界を破るには斬新な発想が要ります。それは、既存の考え方の枠組みでなく、取るに足らない、あるいは全く関係ないと思っていた事物から得られることが多いもののようです。  

Posted by mc1460 at 12:00Comments(33)TrackBack(0)つぶやき