2017年10月22日

民衆の幸福のための学問

 青色発光ダイオードの開発でノーベル物理学賞を同時受賞した、日本人の3氏。中村修二氏の不屈の研究人生も話題だが、名城大学の赤崎勇終身教授の受賞は「中部地区の私立大学では初」の快挙ともなりました。同じく受賞者の天野浩氏も、かつて同大学の教授を務めました。
 同大学の創立は1926年。理工系の夜間学校として出発しました。創立者の田中壽一氏は、町工場で働く職工たちが専門知識を身に付け、能力を存分に発揮することで世の中の役に立ってほしい、との願いを設立に込めました。
 いわく「天地の理を窮め、もって之の天職を全うし、人の道を踏み、以て社会の文化と福祉の向上を図るために、学問をする」と(同大学のウェブサイトから)。この受賞で、創立者の信念が、88年の時を超えて花開いたといえましょう。
 同大学の網中政機元学長は創価教育の父・牧口初代会長と、創立者の田中氏には深く響き合うものがある、と述べています。国家主義の時代にあって、子どもの幸福のための教育を掲げた牧口会長。対して、庶民の幸福を追求したのが田中氏であった点に着目しています。
 青色発光ダイオードの光は、私たちの日々の生活を大きく変えました。それは「民衆の幸福のための学問」の輝きでもあるのです。  

Posted by mc1460 at 11:06Comments(34)TrackBack(0)つぶやき