2015年12月25日
夏目漱石の私信
夏目漱石の私信5通が、文豪ゆかりの東京・新宿区に寄贈されています。それは正岡子規宛てのはがきが4通と、もう1通が、新たに見つかった未公開書簡です。面識のない学生が「漱石論」を英語で演説し、その原稿を送ったことへの返礼とみられています。
日付は明治42年(1909年)12月10日。手紙には「私の作物から一種の感化を受けてそれがあなたの処世上もしくは思想上に役に立つてゐるなら甚だ嬉しい」「あなたの手紙を読んで多大の愉快を感じた」等とあり、自分の小説が若い読者に役立ったことを素直に喜んでいます。
この年、漱石は“面倒で死にたくなる”と日記に記すほどの重い胃病に苦しみ、仕事も多忙を極めていました。その文豪に、一青年の手紙がこれほどの喜びを与えたことに、新鮮な感動を覚えます。
日付は明治42年(1909年)12月10日。手紙には「私の作物から一種の感化を受けてそれがあなたの処世上もしくは思想上に役に立つてゐるなら甚だ嬉しい」「あなたの手紙を読んで多大の愉快を感じた」等とあり、自分の小説が若い読者に役立ったことを素直に喜んでいます。
この年、漱石は“面倒で死にたくなる”と日記に記すほどの重い胃病に苦しみ、仕事も多忙を極めていました。その文豪に、一青年の手紙がこれほどの喜びを与えたことに、新鮮な感動を覚えます。