2014年01月16日

自分の心を磨くしかないのだ

 友人と散策していたミケランジェロが、草原に大理石を見つけて叫びました。”この中に女神が生け捕りにされている!”。友人は呆気に取られただろう。ミケランジェロはその後、アトリエで丹念に鑿を振るい、見事な女神の像に刻み上げたそうです。
これは、下村湖人の名作『次郎物語』に出てくる。主人公の少年・本田次郎に、彼の慕う朝倉先生が語った逸話です。この話を通して、周囲と衝突しがちな本田少年を諭した。――人間の本心はみな美しい。例外はない。ミケランジェロが石の中に女神を見たように、相手の外見にとらわれず、心の美しさを見いだせるか。それには自分の心を磨くしかないのだ、と。  

Posted by mc1460 at 11:06Comments(0)TrackBack(0)つぶやき