2013年05月16日

進取の取り組みで

 福島県の土湯温泉に、一人のこけし工人がいます。彼は、かつて、「平成の伝統こけし」を選ぶ投票で1位になりました。胴が円錐形、首は自在に動かせるという、従来のスタイルを斬新に変革させた受賞作品に、同業者は舌を巻いたそうです。
 「発展し続けてこその伝統工芸」と彼。もの作りへの揺るぎない信念と、技法を進化させようとの創意工夫が一つになった時、伝統に命が注がれます。
 今、土湯温泉の観光客は原発事故の影響で激減しています。旅館の3分の1が廃業か、休業に追い込まれているそうです。こけし工人のような進取の取り組みで、歴史ある街を、希望の未来を開いてほしいものです。  

Posted by mc1460 at 11:45Comments(0)TrackBack(0)つぶやき