2013年05月03日

母の恩に報いる

 260余年続いた江戸幕府を支えた存在の一つに、柳生家が挙げられます。柳生新陰流の兵法は、将軍家の思想の支柱でもありました。
 歴史小説家の山岡荘八氏は、兵法について登場人物にこう語らせています。「母の嘆きのわからぬような兵法に、何の値打ちがあるものか」(『柳生宗矩』山岡荘八歴史文庫)。社会と人生の万般において、「母が喜ぶかどうか」は、根本の基準といえるかもしれません。
 桜か梅か桃か李か、人生の花の開き方は、人によりさまざまです。しかし、母の恩を受けずに生まれ、成長した人はいません。「報恩」――なかんずく「母の恩に報いる」生き方は、全ての人に共通する人生の鉄則です。  

Posted by mc1460 at 11:34Comments(0)TrackBack(0)つぶやき