2018年08月09日

ナガサキ、ヒロシマ

 ナガサキ、ヒロシマには、同じ名称の建物があります。「国立原爆死没者追悼平和祈念館」――ここでは亡くなった被爆者の名前・遺影を登録し、追悼しています。
 昨年3月、漫画家・中沢啓治氏が追加登録されました。彼は小学1年の時、学校付近で被爆。父やきょうだいを失ったのです。後年、自らの半生を基に『はだしのゲン』を描きました。
 炎が燃え広がる市街、ウジのわいた死体。言葉には言い表せない惨状でした。世間からは“残酷だ”などと批判が相次いだが、あえて描いたのです。「私たちのような体験をする世の中にしないでくれと願っている」(『「ヒロシマ」の空白 中沢家始末記』日本図書センター)。原爆への憤怒と平和への渇望を胸にペンを走らせたのです。  

Posted by mc1460 at 13:58Comments(34)TrackBack(0)つぶやき