2015年08月24日

抜苦与楽

 仏典に「毒矢の譬え」があります。これは、毒矢に射られ て苦しむ男がいた。周囲の人が矢を抜こうとした時、その男がそれを制し「矢を放った人間は誰か」「矢はどんな材質でできているのか」などと聞いているうち に死んでしまった。という話です。
 この譬えは、観念的な議論よりも眼前の苦しみを解決する行動にこそ、価値があることを教えています。仏法では「慈悲」のことを、端的に 「抜苦与楽」――苦しみを抜き、楽しみを与えること、と説いています。思うだけでなく、行動するところに「慈悲」の本義があるのです。  

Posted by mc1460 at 11:45Comments(0)TrackBack(0)つぶやき