2015年08月01日

己の 限界を知る

 「カエサル」が去り「アウグストゥス」がやってきた――というのは暦の話です。英語の7月(JULY)はカエサル、8月(AUGUST)はアウグストゥスに由来します。ローマの初代皇帝アウグストゥスは暦を変え、8月を1日増やした。彼のお陰で、多くの子どもたちの夏休みが、1日増えたわけです。
 歴史家トインビー 博士は、対談相手の創価学会・池田名誉会長の“歴史上、偉大な政治家は?”との問いに、漢の劉邦、日本の徳川家康と、このアウグストゥスを挙げました。博士の視点は“前統治者の事 業を再建し、永続性ある体制を築いた”ことにあったのです。
 3人の治世には、いくつかの共通点があります。その一つは人材を用いる名手だったこと。アウグストゥスは 有能ではあったが、養父カエサルのように才気煥発ではなかった。若い頃は病がち。演説の力も軍才も養父に劣った。彼の偉大さは、皇帝にまでなりながら己の 限界を知り、友人のアグリッパやマエケナスの力を認め、終生、大切にした点にあります。  

Posted by mc1460 at 11:46Comments(0)TrackBack(0)つぶやき