2013年08月31日

ハードディスク

 パソコンなどに搭載されるハードディスク装置(HDD)の限界を、日本発の技術である「垂直磁気記録方式」が打ち破りました。今、世界で出荷されるすべてのHDDが、この方式に変わっているといわれています。理由は、水平に並ぶ磁気を利用する従来方式に比べ、同じ面積で飛躍的な記憶が可能になるからです。
 この方式は1977年に、東北大学教授だった岩崎俊一氏(現・東北工業大学理事長)が世界で初めて提唱しました。後に氏は、この業績に対して、科学技術の進歩と、社会への貢献が著しい研究者に贈られる「日本国際賞」に輝いています。
 しかし、この方式は、発表直後は反響を呼んだものの、“実用化には向かない”などと、国際学会での発表の機会すら奪われました。だが、不遇の時代にも、氏は常に先頭に立ち、奮闘する教え子たちを鼓舞し続けました。そして、ついに商品化を見たのは2005年。発表から約30年が過ぎていました。
 困難を勝ち越えた人には、いかなる状況にも決して揺らぐことがない「強い確信」と「不屈の行動」があります。勝つまで徹し抜く執念の闘争にこそ、栄光は輝くのです。  

Posted by mc1460 at 11:33Comments(0)TrackBack(0)つぶやき