2016年01月18日
21年前の阪神・淡路大震災
一枚の家族写真があります。皆が笑っている写真です。だが、背景には傾いた自宅が写っています。生きる力を絞り出すために、「笑うしかなかった」。と、落語家の桂文珍さんが、21年前の阪神・淡路大震災のことを、語っています。
その後、文珍さんは思いが変わったという。地震では壊れない「人との絆」などを大事にしよう。何より芸道を究めようと。人間は自然の猛威にはかなわない。だが、苦しみ、悲しみの中で、生き抜くには何が大切かを深く知ることはできると。
その後、文珍さんは思いが変わったという。地震では壊れない「人との絆」などを大事にしよう。何より芸道を究めようと。人間は自然の猛威にはかなわない。だが、苦しみ、悲しみの中で、生き抜くには何が大切かを深く知ることはできると。
2016年01月17日
原点を忘れず
司馬遼太郎原作の「坂の上の雲」。ここには明治時代、近代国家の建設へ青雲の志を胸に駆けた青年たちの姿が描かれています。
明治38年、日本は日露戦争に辛勝。だが昭和に至り、無謀な侵略戦争へと進んで破滅しました。その要因として指導者の傲慢、組織の硬直化等の問題が指摘されています。時代を開いた建国の父たちが国の行く末を見つめ、全力を挙げていた時代はよかった。しかしそれがなくなると亡国への坂を落ちてしまったのです。
建設は死闘、破壊は一瞬。この歴史は建設と共に「継承・発展」の難しさを教えています。草創のエネルギーを持ち続ける組織は、永遠に発展します。だが世代交代と共に、そうした力は失われがちです。だからこそ原点を忘れず、精神性を継承する努力が重要となるのです。
明治38年、日本は日露戦争に辛勝。だが昭和に至り、無謀な侵略戦争へと進んで破滅しました。その要因として指導者の傲慢、組織の硬直化等の問題が指摘されています。時代を開いた建国の父たちが国の行く末を見つめ、全力を挙げていた時代はよかった。しかしそれがなくなると亡国への坂を落ちてしまったのです。
建設は死闘、破壊は一瞬。この歴史は建設と共に「継承・発展」の難しさを教えています。草創のエネルギーを持ち続ける組織は、永遠に発展します。だが世代交代と共に、そうした力は失われがちです。だからこそ原点を忘れず、精神性を継承する努力が重要となるのです。
2016年01月16日
町の復興を引っ張っていった
「フラガール」で有名な福島県いわき市のレジャー施設「スパリゾートハワイアンズ」が15日、創業51年目を迎えました。東日本大震災では〝復興の象徴〟ともなった同施設。避難所への慰問から始まったフラガールの「全国キャラバン」の様子は映画にもなり、その姿に勇気をもらった人も多い事でしょう。
ハワイアンズは、開業自体が「復興」を使命にしていました。かつて炭鉱で栄えた、いわき市の常磐地区。エネルギーの主役が石油に移り徐々に活気を失っていきました。この危機を救ったのが、前身の「常磐ハワイアンセンター」でした。
炭鉱では迷惑な存在に過ぎなかった、地下から湧き出る温水を利用した施設です。炭鉱作業員らが従業員に、その娘たちがフラガールになり、失敗の予想を覆して、町の復興を引っ張っていったのです。
ハワイアンズは、開業自体が「復興」を使命にしていました。かつて炭鉱で栄えた、いわき市の常磐地区。エネルギーの主役が石油に移り徐々に活気を失っていきました。この危機を救ったのが、前身の「常磐ハワイアンセンター」でした。
炭鉱では迷惑な存在に過ぎなかった、地下から湧き出る温水を利用した施設です。炭鉱作業員らが従業員に、その娘たちがフラガールになり、失敗の予想を覆して、町の復興を引っ張っていったのです。
2016年01月15日
「北の鉄人」と「成人の日」
「北の鉄人」と呼ばれた新日鉄釜石ラグビー部が7連覇を達成したのは1970、80年代の事でした。当時、日本選手権決勝は「成人の日」だった1月15日に開催されていました。グラウンドに君臨する鉄の男たち。スタンドには、晴れ着姿の新成人と色とりどりの大漁旗。そんな新春の風景が、かつてあったのです。
釜石で日本初の近代製鉄が成功したのは、今の暦でいうと1858年の1月15日。鉄の歴史に灯がともった日と、そこで鍛える男たちの輝いた日々の符合が、感慨深いですね。
釜石で日本初の近代製鉄が成功したのは、今の暦でいうと1858年の1月15日。鉄の歴史に灯がともった日と、そこで鍛える男たちの輝いた日々の符合が、感慨深いですね。
2016年01月14日
『朝に勝つ』ことが勝利の基
日本を代表する実業家・松下幸之助氏は言っています。「毎朝、心があらたまれば、毎日がお正月。あらたまった心には、すべてのものが新しく、すべてのものがおめでたい」(『道をひらく』PHP研究所)
創価学会の池田名誉会長が、若き時、師匠の戸田第2代会長から諸学を学んだのも、早朝でした。みずみずしい朝の心と頭に、新しい知識が次々と満たされていったに違いありません。この「戸田大学」開始から、本年は66周年を迎えます。松下氏と肝胆相照らすように語り合った名誉会長も常々、「人生、『朝に勝つ』ことが勝利の基である」と強調しています。
創価学会の池田名誉会長が、若き時、師匠の戸田第2代会長から諸学を学んだのも、早朝でした。みずみずしい朝の心と頭に、新しい知識が次々と満たされていったに違いありません。この「戸田大学」開始から、本年は66周年を迎えます。松下氏と肝胆相照らすように語り合った名誉会長も常々、「人生、『朝に勝つ』ことが勝利の基である」と強調しています。
2016年01月13日
ブックロード
富岡製糸場が世界遺産に登録された一昨年6月、同時期に登録された遺産に「シルクロード 長安・天山回廊の交易路網」があります。
これは、絹の道(シルクロード)が通っていた中国、カザフスタン、キルギスの3国が共同で申請したもので、かつてない規模の世界遺産となりました。
絹の道は長安からさらに東へ、奈良まで伸びていたとする見方もありますが、中日交流史を研究する王勇氏は、中国と日本をつないだ道を「ブックロード(本の道)」とする視点を提示しています。
その根拠として、中国を起源にして、絹は東へ西へ広まったが、漢文の書籍は、専ら東へ伝播しました。漢訳の「妙法蓮華経」も、そうして日本に伝わりました。
また、進んだ大陸文化を求めて、遣隋使や遣唐使が海を渡りました。貴重な漢文書籍を手に入れるため、皇帝からの高価な下賜品を現地で全て換金して充てたこともあったといわれています(『奈良・平安期の日中文化交流』農山漁村文化協会)
これは、絹の道(シルクロード)が通っていた中国、カザフスタン、キルギスの3国が共同で申請したもので、かつてない規模の世界遺産となりました。
絹の道は長安からさらに東へ、奈良まで伸びていたとする見方もありますが、中日交流史を研究する王勇氏は、中国と日本をつないだ道を「ブックロード(本の道)」とする視点を提示しています。
その根拠として、中国を起源にして、絹は東へ西へ広まったが、漢文の書籍は、専ら東へ伝播しました。漢訳の「妙法蓮華経」も、そうして日本に伝わりました。
また、進んだ大陸文化を求めて、遣隋使や遣唐使が海を渡りました。貴重な漢文書籍を手に入れるため、皇帝からの高価な下賜品を現地で全て換金して充てたこともあったといわれています(『奈良・平安期の日中文化交流』農山漁村文化協会)
2016年01月12日
リンカーンの演説
本年はリンカーンの「ゲティスバーグ演説」から153年たちます。リンカーンの演説は「人民の、人民による、人民のための政治を」の一節が有名ですが、その前に述べたのは建国の功労者への感謝でした。「全力を尽して身命を捧げた、偉大な主義に対して、彼らの後をうけ継いで、われわれが一層の献身を決意する」と(高木八尺・斎藤光訳『リンカーン演説集』岩波文庫)
2016年01月11日
心のアンテナ
子どもを天才に育てる「魔法の言葉」とは?――作家で俳優の中谷彰宏氏の話に膝を打ちました。
氏は幼少のころの思い出を交えて、答えました。それは「ナールヘソ」である、と。「なるほど」の意味で使うこの語、氏が面白いと思ったことを話した時、母親が必ず返してくれた言葉だという。
これが、好奇心とコミュニケーション能力の二つを育ててくれたそうです。逆に、子どもの心をくじく三つの言葉は「それは、違う」「面白くない」「そんなこと、知ってるよ」だと、氏は語っています。確かに、子どもの〝大発見〟に対して素っ気ない対応では、喜びもやる気も半減します。
この話には、子どもの教育だけでなく、大人の人間関係にも関わる教訓が含まれています。言葉一つで、相手をがっかりさせることもあれば、元気にすることもあります。こちらが「成長してもらいたい」「立ち上がってもらいたい」という心のアンテナをピンと張っていれば、どんな相手の話にも、共感をもって反応できるのです。
氏は幼少のころの思い出を交えて、答えました。それは「ナールヘソ」である、と。「なるほど」の意味で使うこの語、氏が面白いと思ったことを話した時、母親が必ず返してくれた言葉だという。
これが、好奇心とコミュニケーション能力の二つを育ててくれたそうです。逆に、子どもの心をくじく三つの言葉は「それは、違う」「面白くない」「そんなこと、知ってるよ」だと、氏は語っています。確かに、子どもの〝大発見〟に対して素っ気ない対応では、喜びもやる気も半減します。
この話には、子どもの教育だけでなく、大人の人間関係にも関わる教訓が含まれています。言葉一つで、相手をがっかりさせることもあれば、元気にすることもあります。こちらが「成長してもらいたい」「立ち上がってもらいたい」という心のアンテナをピンと張っていれば、どんな相手の話にも、共感をもって反応できるのです。
2016年01月10日
「足」を表すそうです
新しい年もはや10日です。つい、年賀状の時期を逃してしまった人も・・・。せめて「寒中見舞い」を――そう考えている人もいるのではないでしょうか。
寒中見舞いとは、寒さが一番厳しいころに相手を気遣う便りです。「舞」という楽しげな一字が入ることを不思議に思いましたが、「見舞い」には「見回る」「訪問する」という意味があり、「舞」の字の下半分は「足」を表すそうです。
寒中見舞いとは、寒さが一番厳しいころに相手を気遣う便りです。「舞」という楽しげな一字が入ることを不思議に思いましたが、「見舞い」には「見回る」「訪問する」という意味があり、「舞」の字の下半分は「足」を表すそうです。
2016年01月09日
就寝前の火の元の再点検
冬季に多くなる災害の一つに「火災」があります。出火件数は2004年(平成16年)以降、緩やかな減少傾向にあるそうですが、火災による死者の発生は、1月をピークに、冬季に集中します。時間は、未明の午前2時から午前5時にかけてが多い(平成26年版「消防白書」)。これは、家人が熟睡しており、当事者はもちろん、人通りが少なく周囲の発見も遅れるためです。
火災はひとたび発生すると、風向き次第で被害が大きくなります。現代のような消火設備のない昔は、町を壊滅させる災いとして恐れられました。江戸三大大火の「明暦の大火」では、折からの強風で被害が広がり、約7万人もの死者を出しています。
寒いため火を使いやすい、強い冬の季節風が吹きやすい――火災発生の条件として、冬には最も危険な要素がそろっています。ストーブ火災で、過去5年間に起きた748件の約7割は「電気ストーブ」でした。火が見えないからといって油断はできません。互いに注意の声を掛けていくこと、就寝前の火の元の再点検が欠かせません。
火災はひとたび発生すると、風向き次第で被害が大きくなります。現代のような消火設備のない昔は、町を壊滅させる災いとして恐れられました。江戸三大大火の「明暦の大火」では、折からの強風で被害が広がり、約7万人もの死者を出しています。
寒いため火を使いやすい、強い冬の季節風が吹きやすい――火災発生の条件として、冬には最も危険な要素がそろっています。ストーブ火災で、過去5年間に起きた748件の約7割は「電気ストーブ」でした。火が見えないからといって油断はできません。互いに注意の声を掛けていくこと、就寝前の火の元の再点検が欠かせません。
2016年01月08日
危険性がある
ブリザード(暴風雪)に、ホワイトアウト(視界不良)。これは通常、極地や雪山でしか見られない特異な自然現象です。
こうした雪害は、メディアで大きく報じられます。だが北国では、雪が降らなくても吹雪になることがあります。それは、積もった雪が舞い上がるほどの強風で、晴れていても横なぐりの雪のようになる「地吹雪」という状態です。海沿いや広大な田園など、風が強くなりやすい地域では、常に地吹雪の危険性があるのです。
こうした雪害は、メディアで大きく報じられます。だが北国では、雪が降らなくても吹雪になることがあります。それは、積もった雪が舞い上がるほどの強風で、晴れていても横なぐりの雪のようになる「地吹雪」という状態です。海沿いや広大な田園など、風が強くなりやすい地域では、常に地吹雪の危険性があるのです。
2016年01月06日
民衆の不屈の建設の歴史
福島・宮城県の被災地の歴史史料を残すプロジェクト。これは地震、津波で被災した民家の蔵などから、古文書を救出し、デジタル画像で残そうという作業です。
プロジェクトのリーダーが語っています。「過去の歴史から、未来の希望を発見する作業です」。例えば1611年12月、マグニチュード8・1の地震が起き、北海道から三重県までが被害を被った。岩手県の田老と大船渡では津波が20メートルに達したと推定されている。ところが、宮城県で発見された古文書から、この時、津波に襲われた地域で、数年後には新田の開発が進んでいた、ということが分かった。史料からうかがえる、民衆の不屈の建設の歴史――それは、今、被災地の人々にとって、未来への希望となる事でしょう。
プロジェクトのリーダーが語っています。「過去の歴史から、未来の希望を発見する作業です」。例えば1611年12月、マグニチュード8・1の地震が起き、北海道から三重県までが被害を被った。岩手県の田老と大船渡では津波が20メートルに達したと推定されている。ところが、宮城県で発見された古文書から、この時、津波に襲われた地域で、数年後には新田の開発が進んでいた、ということが分かった。史料からうかがえる、民衆の不屈の建設の歴史――それは、今、被災地の人々にとって、未来への希望となる事でしょう。
2016年01月05日
子供たちが懸命に走っているのをみると
箱根駅伝をテレビで観戦しました。一心不乱に、ただ前だけを見て懸命に腕を振り、足を運ぶ。舞台の大小、順位の前後にかかわらず、その姿に人は、心を打たれます。苦楽を共にした仲間、健闘を祈る友の思いを胸に、必死に走るさまに、人生を重ねるからでしょう。
詩人・中桐雅夫氏の作品「母子草」の一節。「だれでも経験があるだろう、運動会で子供たちが懸命に走っているのをみると眼がうるむのだ、自分の子でもないのに」(詩集『会社の人事』晶文社)
詩人・中桐雅夫氏の作品「母子草」の一節。「だれでも経験があるだろう、運動会で子供たちが懸命に走っているのをみると眼がうるむのだ、自分の子でもないのに」(詩集『会社の人事』晶文社)
2016年01月04日
周囲の力添えがあることを・・・・・
古来、「天下の険」といわれた難所を舞台に、世界遺産の富士が見守る中、新春恒例の駅伝ドラマが今年も繰り広げられました。
箱根駅伝では、東京、川崎、横浜の都市部から湘南の海沿い、箱根の山を往復する選手たちへ、ほとんど絶え間なく沿道から声援が送られます。新鋭の1年生、最後の競技となる4年生、その疾走、快走、苦痛に顔をゆがめながらの力走にも、若い命のほとばしりを皆でたたえ、励ます良き伝統となっています。
出場できなかったメンバーが、給水係として支える姿もありました。駅伝も青春も、そして人生も、最後は自分に勝つ戦いである。だが、その栄冠をつかむ人には、必ず周囲の力添えがあることを忘れないようにしましょう。
箱根駅伝では、東京、川崎、横浜の都市部から湘南の海沿い、箱根の山を往復する選手たちへ、ほとんど絶え間なく沿道から声援が送られます。新鋭の1年生、最後の競技となる4年生、その疾走、快走、苦痛に顔をゆがめながらの力走にも、若い命のほとばしりを皆でたたえ、励ます良き伝統となっています。
出場できなかったメンバーが、給水係として支える姿もありました。駅伝も青春も、そして人生も、最後は自分に勝つ戦いである。だが、その栄冠をつかむ人には、必ず周囲の力添えがあることを忘れないようにしましょう。
2016年01月03日
本物の広布のリーダー
「生命力を奮い起こし、同志のため、後輩のために、真剣に尽くさなければならぬ。さなくんば、師のもとにいる価値がない」「教学だ。勉強だ……勉強しゆくものは、必ず勝つであろう」。これは1958年(昭和33年)の新春、齢三十の創価学会・池田名誉会長の決意です。恩師の薫陶を全力で受け止め、友のため、学び、動く。知力と実践力をフル回転させて進む、青年の覇気がみなぎる。以来、半世紀。その覇気を貫かれての歳月でした。
「信じる」ことと「納得する」こと――両者相まってこそ、揺るぎない前進も可能となります。終戦の年、戸田第2代会長は生きて獄舎を出た。自宅へ戻り御本尊の相貌を見つめる。「このとおりだ。まちがいない」。獄中で体験した「虚空会の儀式」が、厳然と認められている。歓喜が五体を貫いた。それは、そのまま広布への決意に昇華した(小説『人間革命』第1巻「黎明」の章)
頭で理解し、わかったつもりになってはいけない。他方、盲信や軽信に陥ってもならない。「信は理を求め、求めたる理は信を深からしむ」とは、恩師の指針です。知力と実践力と大信力を駆使しての前進が、創価の真骨頂なのです。その敢闘の中にこそ、本物の広布のリーダーは育ちます。
「信じる」ことと「納得する」こと――両者相まってこそ、揺るぎない前進も可能となります。終戦の年、戸田第2代会長は生きて獄舎を出た。自宅へ戻り御本尊の相貌を見つめる。「このとおりだ。まちがいない」。獄中で体験した「虚空会の儀式」が、厳然と認められている。歓喜が五体を貫いた。それは、そのまま広布への決意に昇華した(小説『人間革命』第1巻「黎明」の章)
頭で理解し、わかったつもりになってはいけない。他方、盲信や軽信に陥ってもならない。「信は理を求め、求めたる理は信を深からしむ」とは、恩師の指針です。知力と実践力と大信力を駆使しての前進が、創価の真骨頂なのです。その敢闘の中にこそ、本物の広布のリーダーは育ちます。
2016年01月02日
精神の時代
世界的な宗教学者のコックス博士の著『信仰の未来』。ここには20世紀半ば以降の50年を、“人々が教条的な教義から脱却し、普遍的な精神の価値を求める「精神の時代」”と捉え、その模範として創価学会に言及しています。
その理由をコックス博士自身が対談した「池田SGI会長の振る舞いを通して、『精神の時代』を象徴する、仏教ヒューマニズムの実践の真髄に触れることができた」からだと語っています。
その理由をコックス博士自身が対談した「池田SGI会長の振る舞いを通して、『精神の時代』を象徴する、仏教ヒューマニズムの実践の真髄に触れることができた」からだと語っています。
2016年01月01日
次のステップである
最新の脳科学の研究でも、恋愛などより、「利他の行動」から得る快感の方がずっと大きいことが分かりつつあり、その快感は、他者の評価の有無によっても変わらないとする見方がある(『脳科学からみた「祈り」』中野信子著、潮出版社)
米国の大経済学者・ガルブレイス博士は、創価学会の池田名誉会長との対談で、成長への道を見失った日本人にメッセージを贈っています。「この空白を『人生で真に達成する価値のあること』で満たすことが、次のステップであると自覚しなくてはいけない」「日本こそ、それができる国です」と。
米国の大経済学者・ガルブレイス博士は、創価学会の池田名誉会長との対談で、成長への道を見失った日本人にメッセージを贈っています。「この空白を『人生で真に達成する価値のあること』で満たすことが、次のステップであると自覚しなくてはいけない」「日本こそ、それができる国です」と。
2015年12月31日
結婚式での企画
結婚式で友人が新郎の来し方を紹介する企画がありました。一つ目。冒頭、赤ちゃんの元気な泣き声が会場に流された。これは、実際に新郎が誕生した時に録音された産声で、今日まで母親が大切に保管してきたという。
もう一つは、両親への花束贈呈の際、新婦は花束に代えて、小さなぬいぐるみを実父に贈った。司会から、「この特注のぬいぐるみは、新婦が生まれた時の体重と同じ重さで作られています」と。
それぞれの企画に、共通したことがあります。それは共に、母親は深い慈しみにあふれた笑みをたたえ、父親は握り拳に歯を食いしばりながらも、ついに我慢できず、美しい涙を流していたことです。
わが子の誕生を心から喜び、時に笑い、時に泣きながらも一緒に歩んできた日々――涙に濡れながらほほ笑み合う、それぞれの親子の姿は名画のようですね。
本年はこれで終了です。明年もよろしくお願いします。
もう一つは、両親への花束贈呈の際、新婦は花束に代えて、小さなぬいぐるみを実父に贈った。司会から、「この特注のぬいぐるみは、新婦が生まれた時の体重と同じ重さで作られています」と。
それぞれの企画に、共通したことがあります。それは共に、母親は深い慈しみにあふれた笑みをたたえ、父親は握り拳に歯を食いしばりながらも、ついに我慢できず、美しい涙を流していたことです。
わが子の誕生を心から喜び、時に笑い、時に泣きながらも一緒に歩んできた日々――涙に濡れながらほほ笑み合う、それぞれの親子の姿は名画のようですね。
本年はこれで終了です。明年もよろしくお願いします。
2015年12月30日
ソクラテスは語りました
ソクラテスは語りました。――文字に頼ると、人は忘れっぽくなる。「自分の力によって内から思い出すことをしないようになるからである」(プラトン著『パイドロス』藤沢令夫訳)
人は、大事なことを「メモ」に記します。しかし、それで安心し、読み返すことをしない。だから、肝心なとき、役に立たない。自らの「心」に刻む――その努力は、やはりいつの時代にも欠かせない事です。
とはいえ、昨今のインターネット社会は、知りたい情報がすぐ手に入ります。しかし、ややもすると“もの知りになった”と錯覚しがちだ。しかし、ソクラテスは指摘しています。「知者となる代りに知者であるといううぬぼれだけが発達するため、つき合いにくい人間となるだろう」(同)
ソクラテスはコンピューターなど知りもしない。が、知識と人間をめぐる洞察は、数千年を経てもみずみずしい。この事実こそ、ネット社会の利便性より、よほど感動的ではなかろうか。
人は、大事なことを「メモ」に記します。しかし、それで安心し、読み返すことをしない。だから、肝心なとき、役に立たない。自らの「心」に刻む――その努力は、やはりいつの時代にも欠かせない事です。
とはいえ、昨今のインターネット社会は、知りたい情報がすぐ手に入ります。しかし、ややもすると“もの知りになった”と錯覚しがちだ。しかし、ソクラテスは指摘しています。「知者となる代りに知者であるといううぬぼれだけが発達するため、つき合いにくい人間となるだろう」(同)
ソクラテスはコンピューターなど知りもしない。が、知識と人間をめぐる洞察は、数千年を経てもみずみずしい。この事実こそ、ネット社会の利便性より、よほど感動的ではなかろうか。
2015年12月29日
希望の春は鼓動を始める
年の初めが寒い時期であることをよしとしたのは、希代のコラムニストといわれた深代惇郎だった。彼は、寒さが空気を引き締め、人の身も心も凜とさせる季節こそ、新しい決意で新しい年を迎えるのに、ふさわしいと語っています。
真冬に送る年賀状でも、「新春」「迎春」と書きます。これは旧暦の季節感の名残ですが、そこから人は、喜びあふれる一年に、との思いを受け取ります。厳冬の中、決意を抱き、鍛錬に励む人の心の中に、希望の春は鼓動を始めるのです。
真冬に送る年賀状でも、「新春」「迎春」と書きます。これは旧暦の季節感の名残ですが、そこから人は、喜びあふれる一年に、との思いを受け取ります。厳冬の中、決意を抱き、鍛錬に励む人の心の中に、希望の春は鼓動を始めるのです。