2016年02月07日

愛情の表現

 俗に、関西人に「アホ」と言っても怒らないそうですが、「ばか」と言うと憤慨し、関東人はその逆だといわれています。暴言も、状況によっては愛情の表現にもなります。
 テレビやラジオなどでの活躍が長かった作家の向田邦子さんは、「ばか」という言葉がしゃくし定規で差別用語にされ、使えなくなるなら放送作家を辞めると言っていたそうです。向田さんの作品に出る「ばか」というせりふには情味があり、受け手への深い好意が底流にあったのです。  

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2016年02月06日

人生は坂道

 人生を坂道に例えると、上り方は人それぞれ。急ぐ人もいれば、ゆっくり上る人もいます。
 山本周五郎作『ながい坂』に、出世にはやる若い主人公を人生の先達が諭す場面があります。その言葉が味わい深いですね。「一歩、一歩を慥かめてきた、という自信をつかむことのほうが強い力になるものだ」と、納得です。  

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2016年02月05日

さっぽろ雪まつり

 主役は、5トントラックで6500台分の雪。それを見に来る人は、1週間で240万人。世界屈指の冬の祭典「さっぽろ雪まつり」が今年も開幕します。
 第1回は65年前。地元の中・高校生が六つの雪像を作ったのが始まりでした。設置場所は、それまで雪捨て場となっていた公園。若者らの斬新なアイデアと尽力により、誰も見向きもしなかった場所が、市民の喝采に包まれたのです。
 雪まつりには「利雪」「活雪」「親雪」などの理念があるそうです。交通障害を引き起こすなど、“厄介者”となる雪を利用し、活かし、親しみながら、長く厳しい冬を前向きに楽しもう――こうしたたくましい知恵が、世界中の人々の共感を呼ぶのかもしれないですね。  

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2016年02月04日

無名の32歳の青年

 明治の中期、三大文章家と称される有名人がいました。小説家の東海散士、言論人の徳富蘇峰、そして、代表作『日本風景論』を著した地理学者の志賀重昂です。
 同書から多大な影響を受けた一人に、後に創価教育学会を創設した、若き牧口初代会長がいました。彼は、自身初の著書『人生地理学』の2千ページに及ぶ元原稿を、一面識もない志賀に託し、校閲を懇請しました。志賀は牧口会長の努力と熱意に心を動かされて快諾しました。
 しかも「序」を寄せ、「今より予とともにますます発憤せられんこと」を著者に期待し、「将来かならず大成すべきことを予想するものなり」と明言しました。無名の32歳の青年に送られた、大先輩からの最大の激励である。若き牧口会長は奮起し、挑戦の心を燃やしたに違いありません。事実、27年後に大著『創価教育学体系』を発刊。後に世界が認めることになる教育学を世に問うたのです。  

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2016年02月03日

予言の自己成就

 社会心理学に「予言の自己成就」という概念があります。これは、本来なら起こり得なかった状況が、人々が起こりそうだと考え、行動することによって、実際に起こってしまうことを言います。
 この概念が示唆することの一つは、〝未来はこうなる〟との確信を、多くの人が強く持てば持つほど、その予想が実現する可能性が強まる、ということ。一人一人の「思いの強さ」と「行動」が、目の前の現実を変えていくのです。  

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2016年02月02日

家庭内の個室化

 “携帯電話の普及や家庭内の個室化、孤食の広がりで、家庭は家族の共同生活の場ではなくなっている”との指摘が以前からあります(尾木直樹著『子どもの危機をどう見るか』岩波新書)。
 インターネット社会が進み、その傾向は顕著と言えましょう。一つ屋根の下に暮らしていても、会話が減り関係が薄くなっている家族の姿が浮かびます。心を通い合わせる家族関係の再構築が望まれますね。
 その方途として普段の対話が重要です。親が対話の努力をすることですが、対話とは双方向から成り立ちます。まずは親が子どもの話を聞き、受け入れる態度を示すことが必要です。それには、子を一個の人格として尊重する心が不可欠です。 親の内面をより豊かにして、多忙な日常でも心の絆を強くする努力を重ねたいものです。  

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2016年02月01日

寒立馬

 雪原に寒立馬が立っています。がっしりとした太い脚で大地を捉え、寒風に耐えています。時折、ひづめで雪を掘り起こしては、埋もれた草を食んでいます。ここは青森県下北半島の北東端にある尻屋崎の放牧地です。
 ここで寒立馬は冬を越し、春に出産シーズンを迎え、新たな命を誕生させます。厳しい風雪に身じろぎもしない圧倒的な存在感。春の到来を、じっと信じている姿のように思え、人生の冬を勝ち越える力を与えてくれます。  

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2016年01月31日

充実の人生

 創価大学の創立者である池田名誉会長は、かつて、創価大学の野球部に言葉を贈りました。「人間野球に 真の人生の勝利」。これは野球を通して、人間として成長することが大切という意味でしょう。
 「野球人間」ではなく「人間野球」。単語の順序を入れ替えただけで、意味は正反対になります。同じように、ロボットのような「組織人間」ばかりでは、会社や団体は硬直化し、やがて行き詰まってしまいます。情熱を持ち、理想を求める人材が集う「人間組織」であってこそ、永続的な発展の道が開けるのです。「人間」が先であり、何事も「人づくり」から始まります。
 「何のため」を問い続ける姿勢があれば、野球はただのゲームではなく、仕事は、ただの生活の糧を得る手段ではなくなります。自身の人間としての成長をかけるという誓いの中に、充実の人生が輝いていくのです。  

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2016年01月30日

この年は日清戦争の年

 都心を横断するJR中央・総武線に信濃町駅が誕生したのは1894年(明治27年)の事です。その背景には、兵隊や軍事物資の速やかな輸送という軍からの要請もありました。そう、この年は日清戦争の年であるのです。
 時は移り、信濃町駅付近には現在、建て替えが決まっている国立競技場や明治神宮外苑、慶応病院などがありますが、当時は青山練兵場など軍の施設が広がっていました。兵士輸送の軍用引き込み線も延びていました。その痕跡は今日も残っています。いわば〝戦跡〟である。
 写真家の安島太佳由氏は、国内外の戦跡写真を撮り続け、「戦争の悲惨さ、おろかさ、おそろしさ」を実感してほしいと、若い世代に訴えている(『平和を考える 戦争遺産図鑑』岩崎書店) 2020年、東京五輪の時には、戦後75年の夏を迎えます。街は変貌を遂げても、平和を求める人間の心は絶対に変わってはならないと願うものです。  

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2016年01月29日

質の高い努力を継続すれば

 天才とは努力の異名といわれています。それを裏付けるように、一流の域に達した運動選手や芸術家を調べると、平均して1万時間の訓練をしていることが分かった。と、米フロリダ州立大学のエリクソン教授が論じています。
 1万時間とは、1日3時間なら10年に相当します。ただし単に時間を費やせばいいのではなく、この間、熟練した指導者のもと、質の高い努力を継続すれば、才能の有無にかかわらず、トップレベルに到達するとエリクソン教授は論じています。  

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2016年01月28日

リーダーの条件

 「リーダーシップは賢さに支えられるものではない。一貫性に支えられるものである」とは、経営学の父と呼ばれるドラッカーの言葉です(『プロフェッショナルの条件』ダイヤモンド社)。
 いかなる状況でもやり抜く力。その一貫性を生み出すのは「信念」であり、信念に裏打ちされた「努力」「忍耐」です。今も昔も変わらぬリーダーの条件でしょう。  

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2016年01月27日

歴史を学ぶことは

 「歴史を学ぶことは、史観を養うことだ」とは創価学会・戸田第2代会長の言です。混迷の時代にこそ、歴史を学ぶ意味があります。そして、学びから史観を磨くには、哲学の基盤がいるのです。  

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2016年01月26日

苦境を乗り切る契機

 リーマン・ショック後も続く不安定な経済状況を、どう乗り切るか。日本有数の企業グループで、社内報の編集に携わる社員は、自分の立場でできることを考え、社長に提案しました。それは、全国の工場に社長自ら足を運び、製造現場の従業員と、胸襟を開いて語り合う企画でした。
 快諾した社長は、「現場のことがよく分かる」と喜び、工場の従業員も、課題の解決へ一緒に頭を悩ましてくれることに大満足。社内報のこの企画が、経営トップと現場の距離を縮め、会社が一枚岩で苦境を乗り切る契機にもなったそうです。  

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2016年01月25日

“春”を呼ぶ力

 冬、一見すると動きがないようでも、植物は春への備えを怠らないのです。温度条件が整って一気に伸びる時、土に十分な肥料があり、酸・アルカリの状態が適切でないと、品質のよい収穫物は期待できないのです。
 寒くても、春へと続く冬だからこそ、打てる手を打つ。基礎を固める。それが勝利の因となります。「疾風に勁草を知る」(後漢書)。激しい風が吹いてはじめて、丈夫な草が見分けられます。同じように、人生にあっても〝冬〟に努力を惜しまないことが、福徳の“春”を呼ぶ力となるのです。  

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2016年01月24日

創価学会の歴史

 「どんな立派な人間でも、短所がある。また、どんな癖のある人間でも、長所がある。そこを活かしてあげれば、みな、人材として活躍できるのだ」と創価学会の戸田第2代会長は語っています。広宣流布の大願と、この人材哲学を池田名誉会長が継ぎ、無名の庶民の中から、社会に資する人材を育んでいったのが創価学会の歴史です。  

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2016年01月23日

「母」の字が入る言葉

 「母」の字が入る言葉を思い浮かべてみた。「毎」「海」「貫」――。毎日、海のような愛情を注ぎながら、真面目な生き方を貫くお母さん。その尊さ、ありがたさを、あらためて思います。  

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2016年01月22日

青春とは

 「青春とは人生のある期間ではなく、/心の持ちかたを言う」「年を重ねただけで人は老いない。/理想を失うとき初めて老いる」(作山宗久訳)――この有名な一節を、サムエル・ウルマンは78歳でつづりました。  

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2016年01月21日

なぜ狂わないのか

 NHKの朝の連続テレビ小説で放映された「マッサン」。主人公のモデル、ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝氏は北海道・余市町に蒸留所を築くにあたり、一人の男を迎え入れました。その人は樽作り名人の小松崎與四郎氏。彼に、ウイスキー製造に欠かせない洋樽作りを託したのです。
 洋樽は何枚もの板を合わせ、鉄の輪をかけて固定しますが、何度か再利用すると、木の収縮により〝狂い〟が生じます。だが、この名人の樽は何十年使ってもガタがこなかったという。
 なぜ狂わないのか――秘訣を聞いた評論家の草柳大蔵氏に、小松崎氏は意外な言葉を返しました。「〝名人芸〟よりも仕事の堅いこと、精神の堅いことが必要」「親方とか上に立つものは、身体で堅いところを示さないといけない。隙をみせたら、工場の中はそこから崩れてゆく」(『現代の名人』現代人社)と。  

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2016年01月20日

口論

 学校の教員と保護者が口論になった話です。「うちの子の成績の伸び悩みは、教え方に原因がある」と責める親に教員が反論する。「どうか、勉強をやる気になる躾を……」
 子どもの成長を願わない親も、教員もいません。だが、先の議論に不毛感が漂うのは、何か大切な視点が欠けているからでしょう。  

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2016年01月19日

坂道

 人生は、さまざまなものに例えられますが、坂道もその一つです。上り坂の時は、苦労も多いが、一歩一歩に充実感、達成感があります。だが、何かでつまずき、下り坂と感じる逆境の時こそ、人間の真価は問われるのです。
 下り坂の人生を通して、多くを学んだと語る医師の鎌田實氏は、上り坂の人生を送るには、「生きがい」や「目標」を持ち続け、「絆」を強くすることが必要と訴えています(『下りのなかで上りを生きる』ポプラ新書)。  

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