2015年12月29日

希望の春は鼓動を始める

 年の初めが寒い時期であることをよしとしたのは、希代のコラムニストといわれた深代惇郎だった。彼は、寒さが空気を引き締め、人の身も心も凜とさせる季節こそ、新しい決意で新しい年を迎えるのに、ふさわしいと語っています。
 真冬に送る年賀状でも、「新春」「迎春」と書きます。これは旧暦の季節感の名残ですが、そこから人は、喜びあふれる一年に、との思いを受け取ります。厳冬の中、決意を抱き、鍛錬に励む人の心の中に、希望の春は鼓動を始めるのです。

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