2017年11月07日
何を発見するかだ
「今学期はどんな内容をカバーする(扱う)のですか」。学生の質問に教授が答えました。「重要なのは君が「今学期はどんな内容をカバーする(扱う)のですか」。学生の質問に教授が答えた。「重要なのは君が何をディスカバー(発見)するかだ」。言語学者チョムスキー氏が、教育の理想として紹介した話です。(『知の逆転』NHK出版新書)
求められる教育は、知識の蓄積ではなく「他の人たちと協力して独自の創造的な仕事をすること」だと氏は強調しています。思索は他者と分かち合うことで価値を生むのです。
求められる教育は、知識の蓄積ではなく「他の人たちと協力して独自の創造的な仕事をすること」だと氏は強調しています。思索は他者と分かち合うことで価値を生むのです。
2017年11月06日
情報の向こうに
「○○について調べてくること」。小学校等でよく出される課題ですね。ただ最近は、同じようなまとめ方をする児童が増えているそうです。教師がやり方を聞くと、それぞれがインターネットの検索結果をそのまま使っていたそうだったのです。
児童を注意すると、「ネットには何でも載っているし正しい。なぜ、わざわざ他の手段を使って調べなければならないのか」と逆に聞き返されたという(「CNET Japan」)
手軽さのあまり、私たちはネットで検索した情報を安易に利用しがちです。子どもがまねするのは無理もない事です。だが情報を鵜吞みにすれば振り回されることもあると教えたいものです。慶応義塾大学特別招聘教授の下村健一さんは、情報を適切に使いこなすには、「想像力のスイッチを入れること」だと語っています。
例えば、初めて目にする情報にも結論を急がない。一方的な見方で決め付けない。発信する際も、相手を傷つけていないか、分かりやすい文面か、などと考えを巡らすことであると。
言い換えれば、情報の向こうに「人の顔」を思い浮かべられるかどうか。メールやLINEなど文字で意思疎通する機会が増えた今、その重要性はなおさらです。子どもたちの言葉への感性を磨くには、心を分かち合う人間交流が一層大切になってきます。
児童を注意すると、「ネットには何でも載っているし正しい。なぜ、わざわざ他の手段を使って調べなければならないのか」と逆に聞き返されたという(「CNET Japan」)
手軽さのあまり、私たちはネットで検索した情報を安易に利用しがちです。子どもがまねするのは無理もない事です。だが情報を鵜吞みにすれば振り回されることもあると教えたいものです。慶応義塾大学特別招聘教授の下村健一さんは、情報を適切に使いこなすには、「想像力のスイッチを入れること」だと語っています。
例えば、初めて目にする情報にも結論を急がない。一方的な見方で決め付けない。発信する際も、相手を傷つけていないか、分かりやすい文面か、などと考えを巡らすことであると。
言い換えれば、情報の向こうに「人の顔」を思い浮かべられるかどうか。メールやLINEなど文字で意思疎通する機会が増えた今、その重要性はなおさらです。子どもたちの言葉への感性を磨くには、心を分かち合う人間交流が一層大切になってきます。
2017年11月05日
ヒマラヤ
ここはネパール・カトマンズの近郊の丘。「条件が良ければ、ヒマラヤがきれいに見える」と地元住民にも人気のスポットだそうです。
1995年の11月、創価学会の池田SGI会長はこの場所で、夕焼けに染まるヒマラヤを写真に収めました。山を覆っていた雲が流れ、王者の峰が姿を現したのは、一瞬の出来事。まるでヒマラヤが、SGI会長の来訪を祝福しているようだった、と同行した友は振り返ります。
当時、空き地が広がっていた丘は、今では、道路がきれいに舗装され、地域有数の高級住宅も立ち並んでいるそうです。
1995年の11月、創価学会の池田SGI会長はこの場所で、夕焼けに染まるヒマラヤを写真に収めました。山を覆っていた雲が流れ、王者の峰が姿を現したのは、一瞬の出来事。まるでヒマラヤが、SGI会長の来訪を祝福しているようだった、と同行した友は振り返ります。
当時、空き地が広がっていた丘は、今では、道路がきれいに舗装され、地域有数の高級住宅も立ち並んでいるそうです。
2017年11月04日
教育のための社会
文部科学大臣「優秀教員表彰」に輝いた下野六太氏は「生徒の成長に手応えを感じる幸せが、私を突き動かしています」と、著書『跳べた!泳げた! 必ずできる!』(鳳書院)で述べています。
混迷を極める教育界だが、“子どもの成長が私の幸福”“子どもの幸福が私の喜び”と言い切れる教育者が増えていけば、希望の未来は必ず開けます。
子どもの成長とともに、教師の成長も見守り続ける「教育のための社会」の構築が肝要ですね。
混迷を極める教育界だが、“子どもの成長が私の幸福”“子どもの幸福が私の喜び”と言い切れる教育者が増えていけば、希望の未来は必ず開けます。
子どもの成長とともに、教師の成長も見守り続ける「教育のための社会」の構築が肝要ですね。
2017年11月03日
真っ赤なゴリラ
植物生態写真家の埴沙萠さん。誰もが見落とすような足元の小さなハチをめぐって、著書『足元の小宇宙』(NHK出版)で述べています。「あなたたちは、目には入っていても見ていない……見ようと思わないから、見えない。気づかない。それだけのことだよ」と。
有名な心理学の実験に“見えないゴリラ”があります。バスケットボールの試合映像を見て、片方のチームのパス回数を被験者に数えてもらう。途中、着ぐるみのゴリラが登場し、コートを横切るが、半数の人はそれに気付かない。真っ赤なゴリラの着ぐるみでも、同様の結果になりました。
実験後に再び映像を見せると「あれを見のがしたの?」と皆、一様にビックリします。一つのことに集中すると、「ゴリラ乱入」という異常な出来事さえ、風景の中に溶け込んでしまうのです。同様に、耳も、聞きたいものだけを聞く「選別」をしています。つまり、「意識を向ける」ことが気付きの一歩といえます。
有名な心理学の実験に“見えないゴリラ”があります。バスケットボールの試合映像を見て、片方のチームのパス回数を被験者に数えてもらう。途中、着ぐるみのゴリラが登場し、コートを横切るが、半数の人はそれに気付かない。真っ赤なゴリラの着ぐるみでも、同様の結果になりました。
実験後に再び映像を見せると「あれを見のがしたの?」と皆、一様にビックリします。一つのことに集中すると、「ゴリラ乱入」という異常な出来事さえ、風景の中に溶け込んでしまうのです。同様に、耳も、聞きたいものだけを聞く「選別」をしています。つまり、「意識を向ける」ことが気付きの一歩といえます。
2017年11月02日
画竜点睛
つり橋で世界最長の「明石海峡大橋」。それを支える基礎を造るため、直径80メートル、深さ60メートルもの巨大な穴が掘られました。掘り終えた際、関係者が呼ばれ、その穴をグラウンドにしてソフトボール大会が行われたそうです。
完成後に訪れた人は、圧巻の架橋の方に目を奪われがちです。だが基礎が盤石であってこその大橋。コンクリートで埋められると見ることができなくなる基礎部分で、築いた人々に思い出を残してあげたい――現場責任者の粋な計らいが胸を打ちました。
偉大な仕事は、陰の労苦に徹する人をたたえることが画竜点睛となるのです。
完成後に訪れた人は、圧巻の架橋の方に目を奪われがちです。だが基礎が盤石であってこその大橋。コンクリートで埋められると見ることができなくなる基礎部分で、築いた人々に思い出を残してあげたい――現場責任者の粋な計らいが胸を打ちました。
偉大な仕事は、陰の労苦に徹する人をたたえることが画竜点睛となるのです。
2017年11月01日
韓国のヒロシマ
“ヒバクシャ”の中には徴用・徴兵で広島に強制移住させられた朝鮮半島出身者がみえます。戦後、1万人以上が帰国しましたが、日本に渡ったために「母国の裏切り者」と非難され、被爆の事実を隠し、後遺症に苦しんできました。
韓国・慶尚南道の陜川郡。ここは“韓国のヒロシマ”ともいわれ、今も600人以上の被爆者が暮らしています。昨年8月、同国で初めて被爆2世の養護施設が開設されました。惨劇を風化させまいとする被爆2世の闘いは続いているのです。
韓国・慶尚南道の陜川郡。ここは“韓国のヒロシマ”ともいわれ、今も600人以上の被爆者が暮らしています。昨年8月、同国で初めて被爆2世の養護施設が開設されました。惨劇を風化させまいとする被爆2世の闘いは続いているのです。
2017年10月31日
大きな力
あすから年賀状の販売が始まります。もらう方からすれば、趣向を凝らした絵やデザインも楽しみの一つですね。さらに手書きの一筆があれば心もほっと温かくなるものです。
文豪・島崎藤村は「好い手紙を人から貰った時ほどうれしいものはない」と記しています。「好い手紙」とは、難解な表現や学問上の文言などの“大きな言葉”ではなく、何げない“小さな言葉”をちりばめたもの。書き手の率直な心が表れているゆえに、この小さな言葉にこそ“大きな力”が宿ると言っています。
文豪・島崎藤村は「好い手紙を人から貰った時ほどうれしいものはない」と記しています。「好い手紙」とは、難解な表現や学問上の文言などの“大きな言葉”ではなく、何げない“小さな言葉”をちりばめたもの。書き手の率直な心が表れているゆえに、この小さな言葉にこそ“大きな力”が宿ると言っています。
2017年10月30日
青年の特権
薩摩藩と長州藩の「薩長同盟」締結から、本年で151年になります。この同盟は江戸幕府を倒し、明治維新へと続く、近・現代史の転換点の一つと位置づけられています。
両藩は、「薩賊」「朝敵」と罵倒し合い、同盟締結の1年半前まで直接砲火を交えていました。犬猿の仲が手を結ぶ、極めて困難な交渉に臨んだのは、薩摩の西郷隆盛、長州の木戸孝允、仲介役の土佐・坂本龍馬ら、いずれも20代・30代の青年でした。
締結の直前、龍馬は書簡につづっています。「何の志ざしもなき所ニ ぐず〳〵して日を送ハ、実ニ大馬鹿ものなり」(宮地佐一郎『龍馬の手紙』講談社学術文庫)。前例やしがらみにとらわれず、高い志のために決断し、連帯を広げることができるのは、いつの世も青年の特権でしょう。
両藩は、「薩賊」「朝敵」と罵倒し合い、同盟締結の1年半前まで直接砲火を交えていました。犬猿の仲が手を結ぶ、極めて困難な交渉に臨んだのは、薩摩の西郷隆盛、長州の木戸孝允、仲介役の土佐・坂本龍馬ら、いずれも20代・30代の青年でした。
締結の直前、龍馬は書簡につづっています。「何の志ざしもなき所ニ ぐず〳〵して日を送ハ、実ニ大馬鹿ものなり」(宮地佐一郎『龍馬の手紙』講談社学術文庫)。前例やしがらみにとらわれず、高い志のために決断し、連帯を広げることができるのは、いつの世も青年の特権でしょう。
2017年10月29日
言葉は「生き物」
言葉は「生き物」とよく言われます。「見れる」「出れる」などの「ら抜き言葉」を使う人が今や多数派になりました(平成27年度「国語に関する世論調査」)。
話題を呼んだ新語や造語は次々と辞書に入ります。言葉は生活の中で育つのです。辞書は言葉の意味を表し尽くしたものではありません。言葉には、それぞれに時間の重みがあり、無限の物語があります。それが言葉の難しさと面白さなのです。
話題を呼んだ新語や造語は次々と辞書に入ります。言葉は生活の中で育つのです。辞書は言葉の意味を表し尽くしたものではありません。言葉には、それぞれに時間の重みがあり、無限の物語があります。それが言葉の難しさと面白さなのです。
2017年10月28日
斬新な発想
うるさいハエ。変幻自在の動きで、人間の手を素早くかわす。現代の技術では、その動きを再現する小さな装置を作ることはできないそうです。昆虫には人知を超えた能力があり、人間の参考になる特徴がたくさんあります(丸山宗利著『昆虫はすごい』光文社新書)
昆虫をはじめ、自然界の生態から、人間は多くを学んでいます。その例の一つが新幹線500系の開発。野鳥のフクロウの翼がヒントになったそうです。開発者たちは時速350キロに挑むが、試験走行では、トンネル突入時に発生する破裂音に悩まされた。原因の一つが、車両の屋根上にあるパンタグラフでした。フクロウは鳥の中で最も静かに飛ぶが、それは、翼の羽の先に突き出た鋸歯状の羽毛のおかげ。その原理をパンタグラフに応用することで、騒音問題を解決したそうです(前間孝則著『新幹線を航空機に変えた男たち』さくら舎)
科学技術に限らず、どんな仕事でも、限界を破るには斬新な発想が要ります。それは、既存の考え方の枠組みでなく、取るに足らない、あるいは全く関係ないと思っていた事物から得られることが多いもののようです。
昆虫をはじめ、自然界の生態から、人間は多くを学んでいます。その例の一つが新幹線500系の開発。野鳥のフクロウの翼がヒントになったそうです。開発者たちは時速350キロに挑むが、試験走行では、トンネル突入時に発生する破裂音に悩まされた。原因の一つが、車両の屋根上にあるパンタグラフでした。フクロウは鳥の中で最も静かに飛ぶが、それは、翼の羽の先に突き出た鋸歯状の羽毛のおかげ。その原理をパンタグラフに応用することで、騒音問題を解決したそうです(前間孝則著『新幹線を航空機に変えた男たち』さくら舎)
科学技術に限らず、どんな仕事でも、限界を破るには斬新な発想が要ります。それは、既存の考え方の枠組みでなく、取るに足らない、あるいは全く関係ないと思っていた事物から得られることが多いもののようです。
2017年10月27日
常に動いている水は腐らない
「水澄む」とは秋の季語です。秋になると空気の爽やかさを感じ、川や湖の水も清らかに映ります。紅葉映える「秋の川」は、この季節の楽しみですね。
流れない川というものはありません。中国の古典『呂氏春秋』に「流水不腐」とあります。「常に動いている水は腐らない。同様に、人間も活動しなければ次第に身も心も衰えてしまう」との格言です。
流れない川というものはありません。中国の古典『呂氏春秋』に「流水不腐」とあります。「常に動いている水は腐らない。同様に、人間も活動しなければ次第に身も心も衰えてしまう」との格言です。
2017年10月26日
「知る」とは
理学博士の佐治晴夫氏が、高校教師の集いで「宇宙」について話しをしました。終了後、一人の教師が氏に言ったそうです。「きょう先生が話されたことは、全部知っています」と。“そうかもしれないが”と受け止めつつ、氏は答えました。自分が考える「知る」とは、単なる理解や知識ではない。大事なのは「宇宙のことを勉強して知ることによって、あなたの人生がどう変わったか」。もし何も変化がないなら、それは本当の意味で「知る」ということにならない、と(佐治晴夫・養老孟司共著『「わかる」ことは「かわる」こと』河出書房新社
2017年10月25日
オリーブ
小豆島では、名産品のオリーブが収穫時期を迎えています。明るい緑色の実が、瀬戸内の風に心地よさそうに揺れている風景が目に浮かびます。
最も古い栽培植物の一つとされるオリーブは、地中海の沿岸諸国が主な産地。古代ギリシャの時代から人々に愛され続け、その生活を潤してきた重要な植物です。また「平和」の象徴として、国連旗にも描かれているのもご存じの事でしょう。
日本で試験栽培が始まったのは明治末期。いくつかの地域が選定されましたが、地中海沿岸と気候が似ていたこともあり、小豆島だけが栽培に成功しました。とはいえ台風や害虫の被害に悩まされるなど、普及への道は決して平坦ではなかったそうです。現在、島中に広がるオリーブは、まさに先人たちの努力の結実です。
最も古い栽培植物の一つとされるオリーブは、地中海の沿岸諸国が主な産地。古代ギリシャの時代から人々に愛され続け、その生活を潤してきた重要な植物です。また「平和」の象徴として、国連旗にも描かれているのもご存じの事でしょう。
日本で試験栽培が始まったのは明治末期。いくつかの地域が選定されましたが、地中海沿岸と気候が似ていたこともあり、小豆島だけが栽培に成功しました。とはいえ台風や害虫の被害に悩まされるなど、普及への道は決して平坦ではなかったそうです。現在、島中に広がるオリーブは、まさに先人たちの努力の結実です。
2017年10月24日
自分に勝つこと
日本人初のプロ車いすテニスプレーヤー・国枝慎吾選手。彼は抜群の車いす操作とともに、前向きな言葉で自身を鼓舞してきたことでも知られています。
「僕にとってのゲームは自分との真っ向勝負であり、唯一の目的は自分に勝つことです」(『なぜあの時あきらめなかったのか』PHP新書、小松成美著)との言葉に、うなずく人は多い事でしょう。
「僕にとってのゲームは自分との真っ向勝負であり、唯一の目的は自分に勝つことです」(『なぜあの時あきらめなかったのか』PHP新書、小松成美著)との言葉に、うなずく人は多い事でしょう。
2017年10月23日
ゲーミフィケーション
「ゲーミフィケーション」という言葉をご存じでしょうか。私も知らなかったのですが、これは人がゲームに熱中する仕組みを、仕事や諸活動に応用する手法のことだそうです。
ゲームのように「気軽に取り組める」「達成感を与える」ことを目指す。さらに利用者の“進歩”を目に見える形で提示。その中で、自発性や意欲が生まれるという。新しい試みにも見えますが、鍵になるのは、やはり「自身の成長の手応え」でしょう。
ゲームのように「気軽に取り組める」「達成感を与える」ことを目指す。さらに利用者の“進歩”を目に見える形で提示。その中で、自発性や意欲が生まれるという。新しい試みにも見えますが、鍵になるのは、やはり「自身の成長の手応え」でしょう。
2017年10月22日
民衆の幸福のための学問
青色発光ダイオードの開発でノーベル物理学賞を同時受賞した、日本人の3氏。中村修二氏の不屈の研究人生も話題だが、名城大学の赤崎勇終身教授の受賞は「中部地区の私立大学では初」の快挙ともなりました。同じく受賞者の天野浩氏も、かつて同大学の教授を務めました。
同大学の創立は1926年。理工系の夜間学校として出発しました。創立者の田中壽一氏は、町工場で働く職工たちが専門知識を身に付け、能力を存分に発揮することで世の中の役に立ってほしい、との願いを設立に込めました。
いわく「天地の理を窮め、もって之の天職を全うし、人の道を踏み、以て社会の文化と福祉の向上を図るために、学問をする」と(同大学のウェブサイトから)。この受賞で、創立者の信念が、88年の時を超えて花開いたといえましょう。
同大学の網中政機元学長は創価教育の父・牧口初代会長と、創立者の田中氏には深く響き合うものがある、と述べています。国家主義の時代にあって、子どもの幸福のための教育を掲げた牧口会長。対して、庶民の幸福を追求したのが田中氏であった点に着目しています。
青色発光ダイオードの光は、私たちの日々の生活を大きく変えました。それは「民衆の幸福のための学問」の輝きでもあるのです。
同大学の創立は1926年。理工系の夜間学校として出発しました。創立者の田中壽一氏は、町工場で働く職工たちが専門知識を身に付け、能力を存分に発揮することで世の中の役に立ってほしい、との願いを設立に込めました。
いわく「天地の理を窮め、もって之の天職を全うし、人の道を踏み、以て社会の文化と福祉の向上を図るために、学問をする」と(同大学のウェブサイトから)。この受賞で、創立者の信念が、88年の時を超えて花開いたといえましょう。
同大学の網中政機元学長は創価教育の父・牧口初代会長と、創立者の田中氏には深く響き合うものがある、と述べています。国家主義の時代にあって、子どもの幸福のための教育を掲げた牧口会長。対して、庶民の幸福を追求したのが田中氏であった点に着目しています。
青色発光ダイオードの光は、私たちの日々の生活を大きく変えました。それは「民衆の幸福のための学問」の輝きでもあるのです。
2017年10月21日
朝一番に
「忙しい時ほど手帳の書き込みは減り、真っ白になりがちなんです」と言われ、ハッとしませんか。“時間活用術”について、エッセイストの金子由紀子さんの言葉です。
忙しくなると用事が増えるので、当然、予定などの書き込みも増えていくように思えます。だが実際は、日々の忙しさに追われる中で、手帳を開いたり、見返す機会が少なくなり、結果として書き込みは減るという事です。
手帳を開くことは、自分自身に立ち返る作業ともいえます。金子さんは、時間活用の秘訣として、手帳を活用した「行動の工程化」を勧めています。「やるべきこと」が多い場合は、まず全ての項目を1枚の紙に書き出す。次に、重要度を示す印を付け、手帳の「月」「週」「日」の欄に振り分ける。この作業の中で、頭も心もすっきりする。とりわけ、朝一番に手帳を開き、一日の行動予定を決めることが大切と語っています。
忙しくなると用事が増えるので、当然、予定などの書き込みも増えていくように思えます。だが実際は、日々の忙しさに追われる中で、手帳を開いたり、見返す機会が少なくなり、結果として書き込みは減るという事です。
手帳を開くことは、自分自身に立ち返る作業ともいえます。金子さんは、時間活用の秘訣として、手帳を活用した「行動の工程化」を勧めています。「やるべきこと」が多い場合は、まず全ての項目を1枚の紙に書き出す。次に、重要度を示す印を付け、手帳の「月」「週」「日」の欄に振り分ける。この作業の中で、頭も心もすっきりする。とりわけ、朝一番に手帳を開き、一日の行動予定を決めることが大切と語っています。
2017年10月20日
一例でしょう
牛に優しく接すれば、乳量は増える――そんな研究結果が英国での国際応用動物行動学会で発表されています。
牛を待機場から搾乳場に移す際、「ほら」「おい」などと命令口調でせかすか、逆に、なでたり優しく声を掛けるか。2通りの態度で、1カ月間、約70頭に接し続けた。後者の態度を受けた牛は、乳量が増える傾向に。特に、若い牛への影響が大きく、後者の態度で1回接するたびに平均乳量が約600ミリリットル増え、前者では1回ごとに約400ミリリットル減ったそうです。
命あるもの、気持ちは確かに通じていくという一例でしょう。
牛を待機場から搾乳場に移す際、「ほら」「おい」などと命令口調でせかすか、逆に、なでたり優しく声を掛けるか。2通りの態度で、1カ月間、約70頭に接し続けた。後者の態度を受けた牛は、乳量が増える傾向に。特に、若い牛への影響が大きく、後者の態度で1回接するたびに平均乳量が約600ミリリットル増え、前者では1回ごとに約400ミリリットル減ったそうです。
命あるもの、気持ちは確かに通じていくという一例でしょう。
2017年10月19日
人生勝利のゴール
箱根駅伝の生みの親は金栗四三氏です。箱根駅伝の最優秀選手に贈られる金栗杯といえば、耳にしたことがあるでしょう。金栗四三氏は日本のオリンピック選手第1号で、「日本のマラソン王」と呼ばれます。五輪マラソンでの失敗の経験を、日本のマラソン界発展の力に転換した氏。氏の人生を象徴する言葉が「体力、気力、努力」です。
目標に向かって努力する人は美しい。私たちも人生勝利のゴールを目指し、「努力、努力」の歩みでありたいものです。
目標に向かって努力する人は美しい。私たちも人生勝利のゴールを目指し、「努力、努力」の歩みでありたいものです。