2013年05月19日

防災訓練

 毎年の防災訓練。大事と知りつつも、〝面倒だな〟という気持ちがどこかにありませんか。しかし、実際に重大な命の危険にあうと、危険 回避の行動がとれないのが普通なのだそうです。事態を過小評価し、「自分だけは大丈夫」と思い込んでしまい、そこにとどまろうとしたり、ふだんよりも緩慢な動きになってしまうそうです。
 あの「9・11」テロ直後の超高層ビルでも、同様の状態が起きました。しかしある会社では、警備責任者が抜き打ちの避難訓練を頻繁に行い、だらだらと非常階段を下りる社員を叱り飛ばしていました。おかげで、テロにあった社員たちは「魔法をかけたよう」に迅速に避難し、 ほとんどが助かった(A・リプリー著『生き残る判断 生き残れない行動』岡真知子訳、光文社)
 ここから学べる教訓が二つあります。一つは、心が強いストレスを受ける緊急事態に素早く動くには、日ごろから繰り返し、訓練する以外にないこと。もう一つは、確固とした考えと、それを断行する勇気を持つ人間が一人いれば、多くの人が救われるという事実です。

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