2019年01月26日

釈尊の化導

 「西遊記」はご存じの通り、猿の化身・孫悟空が三蔵法師と出会い、仏の教えを求め、インドへ向かう物語です。
 ある少年が「西遊記」の本を読み、母に尋ねました。「孫悟空は、いっぱい戦って、遊んでなんていないのに、どうして『西遊記』なの?」。母はほほ笑み、漢字辞典を一緒に開いたそうです。「『遊』には『よそに出掛ける』という意味があるんだね」と少年は納得しました。「遊説」「遊学」などは、こちらの意味に近いのです。
 釈尊の化導は「遊行」といわれました。全インドを歩きに歩き、民衆の中で仏法を説き、弟子にも〝四方のどこにでも赴き、苦難に耐え、全てに打ち勝って歩め〟と呼び掛けたのです。

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