2019年01月25日
手袋
作家の向田邦子さんが、片方の手袋をなくした時のことをエッセーにつづっています(『父の詫び状』文春文庫)。
気に入っているため、もう片方を捨てるに忍びない。そんなある日、偶然、同じ手袋の片方だけを拾ったそうです。届け出ますが、持ち主は現れず、結局、向田さんが譲り受けました。ただ喜びもつかの間。その手袋は残しておいたのと同じ左手用だったのです。
手袋は左と右がそろってこそ役に立ちます。相対する存在が互いを意味あるものにする――それは人生においても一つの真理でしょう。
気に入っているため、もう片方を捨てるに忍びない。そんなある日、偶然、同じ手袋の片方だけを拾ったそうです。届け出ますが、持ち主は現れず、結局、向田さんが譲り受けました。ただ喜びもつかの間。その手袋は残しておいたのと同じ左手用だったのです。
手袋は左と右がそろってこそ役に立ちます。相対する存在が互いを意味あるものにする――それは人生においても一つの真理でしょう。
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