2018年06月17日

他人日記

 小学4年生の子が、宿題で日記を付けていた話です。父親が偶然、見てみると、どうもおかしい。一緒に出掛けたはずの日に、自分の知らない、全く別の行動が書いてあるのです。
 不思議に思って尋ねると、これは「他人日記」だという。つまり“自分ではなく友達の日記を、友達になったつもりで書く”という宿題なのだそうです。
 例えば友達が公園に行ったとする。その子がどんな遊具が好きで、誰と遊んで、何を思ったかなどを、自分なりに想像を膨らませながらつづっていく。日記には直接、友達に聞いたことも含まれていたりします。その中で友達の長所に気付いたり、自分と共通する部分を発見したりするという。
 他者の気持ちを想像することは、子らの心の成長に欠かせないばかりでなく、大人にも大切な姿勢でしょう。人の気持ちは常に動いているもの。“相手は分かってくれている”と決め付けず、人情の機微を理解し、念には念を入れ、誠意をもって思いを伝えることが必要な時もあるのですね。

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