2017年03月17日

交流軸

 歴史家の宮崎市定さんは〝交流軸のある都市は栄える〟と言っています。この視点で日本列島を見た場合、古都・京都は日本海側と太平洋側を最短かつ容易に結ぶ「舟運交流の中心地」であったことが分かると、土木専門家の竹村公太郎さんは述べ、そこに京都が1000年以上も栄えた理由を見いだしている(『日本史の謎は「地形」で解ける』PHP文庫)
 豊かな地域づくりのために、この「交流軸」という視点は、社会資本だけでなく人間関係にも必要でしょう。交流軸からはずれたようにみえる、「限界集落」と呼ばれる高齢者が多い地域でも、人と人が活発に交流するところには活気があります。
 これは日本だけではありません。アフリカには「一人の老人が死ぬと、一つの図書館がなくなる」ということわざがあるそうですが、人と人がつながり、対話することは、膨大な情報を交換し、そこから新たな価値を生み出すことでもあるのです。

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