2013年09月24日

歴史から学ぶこと

 明治維新の際、幕府側の全権大使として平穏なうちに江戸開城を実現した勝海舟。戦火だけではなく、放火などによる火災からも江戸を救った功績はあまり知られていません。
 当時、江戸の治安は悪化していました。放火・窃盗等から大火災が起きかねない状態でした。しかし、政情の混乱で火消組織は弱体化していました。そこで勝は火消組の親方衆に自ら面会し、統制を依頼。彼らは幕府の陸軍総裁から直接、頼まれたことを名誉に感じ、勝の心意気に応えようと引き受けてくれました。これによる治安の維持の活動も一定の成果を収めました(鈴木淳『町火消たちの近代』吉川弘文館)
 勝が親方衆一人一人の心に訴え、使命感を与えたことで火消組織は再興されました。胸襟を開いた誠意の対話が、いかに重要か。歴史から学ぶことは多くあります。

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