2012年10月22日

情報は天然色

 組織では、いい情報は上に上がりやすいですが、悪い情報は上がりにくいものです。悪い情報が早く上がる組織は課題に即座に手を打ち、伸びていきます。
 行革審会長として改革を断行した財界人、土光敏夫氏に今、再び注目が集まっています。氏は生涯、現場主義を貫きました。工場のモーターや機械の音に耳を澄まし、その調子を言い当てることもあったそうです。それ故〝日本一の工場長〟のあだ名がついたほどです。
 上に上がってくる情報は「単色になりがち」と土光氏はいっています。本来の情報は天然色なのだが、途中であく抜きされてしまうからです。だから土光氏は「自らの足で現場を歩き、自らの目で現場を見ることだ。現場の空気を味わい、働く人々の感覚にじかにふれる」。それでこそ情報に「色」がついてくる。的確な判断ができる(『経営の行動指針』産業能率大学出版部)と。

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