2012年09月28日

「聴く」

 漢字の「聞」「聴」は、きく側の態度によって使い分けます。自分からきく場合は後者の「聴」、自分に音声が入ってくる場合は前者の「聞」です。だから「きこえる」は「聴こえる」とは書きません。
 昨今は「聴く」という行為が減っている感があります。話を聴かない、聴こうともしない人も少なくありません。また親密な間柄の人に限って「もう分かっているから聴く必要はない」と決めつけてしまいがちです。「聴」の字は、本来の字義とは別に字形から「『十四の心に耳を向ける』と読むことができます」と。
 子どもの虐待防止プログラムを提唱し、その専門職を育成する森田ゆりさんは語っています。「聴く作業は、相手の心を素直に受け止めること。それは子どもだけでなく、人間社会に不可欠である」と。

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