2012年08月13日

最初の“一人”

 17日間に渉ったロンドンオリンピックも今日が最終日です。オリンピックは4年に一度の祭典、日本はオリンピック参加史上最多38のメダルを獲得しました。これら日本選手たちの活躍や世界記録の誕生に深夜まで応援をした人も多かったことでしょう。
 さて、陸上の男子100メートルには、“10秒の壁”がありました。しかし1960年に10秒0が記録されて以来、8年間で8人が10秒0。9秒台で走る選手は現れませんでした。
 壁が破れたのは、68年6月20日の事です。アメリカのジム・ハインズが9秒9の新記録をマークしました。実は、このレースの2着も9秒9でした。さらに直後のレースでも、1着の選手は9秒9だった(小川勝著『10秒の壁』集英社)。
 誰もが不可能と思える記録も、最初の“一人”が突き破れば、壁は壁でなくなります。先駆者が未踏の道を切り開くからこそ、後に続くことができるのです。
 ちなみに現在の世界記録は、2009年の世界陸上・ベルリン大会で優勝したウサイン・ボルトの9秒58です。このウサイン・ボルト、ロンドンオリンピックでも北京に続いて金メダルを獲得しました。

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