2012年06月27日

謙譲の美徳(けんじょうのびとく)

 「我慢」という言葉を知っていますね。多くの人は、その意味を“自分の感情を抑えて耐え忍ぶこと”と思っているのではないでしょうか。しかし辞書を引き、その意味を知ると驚く人が多いと思います。「我慢」は「忍耐」の意と共に、仏教用語の視点で「自分を偉く思い、他を軽んずること」という解説があります。日本人の“謙譲の美徳(けんじょうのびとく)”のように感じていた人は、意外さをぬぐえない事でしょう。
 しかし、実は通底していると見ることもでききます。つまり、我慢とは外面的に耐え忍ぶ姿を保ちつつ、心の中では自分を偉く思い、他を軽んずる感情が渦巻いている――その両面を示している、と。内面だけを見れば、自己中心の感情である我執の「我」、慢心の「慢」となります。
 仏法では、我執を断つことを教える。だが、各人の個性の否定とは全く違う。自己への執着を断つことで、逆に自らの個性を押し込めていた固い殻を破り、より豊かな真実の個性が輝く道が開かれます。

謙譲の美徳(けんじょうのびとく)
日本には島国日本人気質である「謙譲の美徳(控え目の美)」と言う独特な考え方があります。
辞書を引いて見ると、「謙譲(けんじょう)」とは、「へりくだり譲る事、また、控えめである様。」と書いてあり、つまりは良いも悪いも争いを避ける為に、主張に控え目の奥ゆかしさを出す日本独特の「まぁまぁ体質」です。


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