2012年05月15日

魂の治療所

 4月30日は「図書館記念日」でした。図書館の歴史を紐とくと、日本の公共図書館発祥の地は、宮城県の仙台になっていました。仙台藩出身の青柳文蔵が、若いころから収集した蔵書約1万冊と、運営資金1000両を同藩に献上し、「青柳文庫」が創設されたことがルーツとなっていました。なんとも、学都・仙台にふさわしい史実です。
 創価学会の池田名誉会長は、若き日より、わが子のように大切にしてきた書籍7万冊を、創価大学に寄贈しています。その膨大な蔵書は、関係者の強い要望で「池田文庫」と命名され、同大の図書館に設置されています。中には、戦中、防空壕に入れ、空襲から守った本もあるそうです。さらに、若き日に恩師の戸田城聖から個人教授を受けた「戸田大学」でのテキストとなった経済学、法学などの学術書も含まれています。
 活字の力を信じる人にとって、本はただの紙ではありません。師ともなり、友ともなります。すなわち「いのち」そのものなのです。古来、西洋では、図書館を〝魂の治療所〟と呼びました。人との出会いが人生を変えるように、良書にも人生を変える力があります。その両方を味方にすれば、より深い人生を生きられます。


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