2012年01月15日

ドッグイヤー

「ドッグイヤー」という言葉があります。犬は人の7倍の速さで成長することから、1年が7年分の速さで進むような、現代社会の変化の激しさを例えたものです。
 この「変化」について「二つの、似て非なる側面」があると、東京大学社会科学研究所の玄田有史教授は言っています(『希望のつくり方』岩波新書)。それは「変わる」変化と、「変える」変化。前者が、変化を待つ姿勢なのに対して、後者は、自らの行動を通して変化を起こそうとする姿勢だそうです。
 長引くデフレ、人口の減少などで、閉塞感が漂う今、多くの人が「変化」を期待しています。だが、「変わる」変化を求めがちになっていないか、と玄田教授は指摘しています。
 仏典には、躍動する生命を「歓喜踊躍(かんきゆやく)」と説いています。“何があっても私は前進する!”。このはずむ心で、目の前の「壁」を打ち破る挑戦を開始したい。“何とかなるだろう”“誰かがしてくれるだろう”という、他を頼る受け身の姿勢のままでは何も開けません。


この記事へのトラックバックURL

http://asunimukatuye.mediacat-blog.jp/t74797