2011年10月10日

「語らい」の効用

 何気ない会話の中で、思いがけないアイデアや解決へのヒントを見いだした経験はありませんか? 特に自分とは地位や年齢や職業が全く違う相手との対話ほど、予想外の触発を受ける場合が多々あると、私自身実感しています。
 こんな話があります。10歳の少女が、もじゃもじゃ頭のおじいさんから算数を教わっていました。母親が恐縮していると、その老人は優しく語ったそうです。「私はお嬢さんとお話をすることによって、お嬢さんが私から学んだこと以上のことを学んだに違いない」(フィリップ・フランク著『評伝アインシュタイン』岩波書店)。天才科学者アインシュタインにまつわる話です。彼は人と話すことで、自身の考えが整理されたそうです。そのため、どんなに忙しい時でも、身近にいる学生との対話に時間を割きました。「語らい」は、天才科学者に不可欠なものだったのです。「語らい」の効用をあなたもどうですか。
 

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