2018年08月13日

現代における希望

 被爆を経験していない人が、被爆者に代わり、その体験を語る。こうした「伝承者」と呼ばれる人々の活動が広島市で始まっています。
 被爆者の高齢化を受け、同市が2012年から養成事業を開始。3年間の研修で、被爆者と面談を繰り返し、半生を聞き取って原稿にする。被爆当時の経験を追体験する実地研修も行う。この事業には、20代の青年も参加しているそうです。
 悲惨な体験と向き合えば向き合うほど、“体験していない自分には、語る資格がないのでは”とためらう人もいます。しかし、その葛藤を越え、“それでも語らねば”と、被爆者の苦悩や願いに肉薄し、あえて語ることを選ぶ。そんな若者が増えていることは、“風化”が進む現代における希望でしょう。

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