2017年09月12日

人に前進する勇気

 近代五輪の父クーベルタンは「世界じゅうの若者たちに友好と博愛の精神に包まれた出会いの場を」(柴田元幸・菅原克也訳)と語りました。五輪の歴史は201年。2度の世界大戦による中止、東西冷戦によるボイコットの応酬などの危機を越え、平和の祭典へと発展しました。
 創価学会の池田SGI会長が各国の駐日大使と会談する際、アジア初となった前回の東京五輪も、しばしば話題になったそうです。モンゴル大使が日本に目を向けたのは、体操選手として東京五輪に参加した中学の先生が、当時、国交のなかった日本について興味深い話をしてくれたからです。
 ポーランド大使は大学で日本史や日本文学を学び、卒業したのが東京五輪の年。海外渡航など夢のまた夢で、友人と「飛行機が無理なら、自転車で日本へ行こうか」と冗談まじりに話したと振り返りました。五輪は、若い心に橋を架ける力を持っています。
 東京五輪の閉会式。その日、英領から独立したばかりのアフリカ・ザンビア共和国の旗が入場するや大拍手が。小説『新・人間革命』に描かれた友情の一こまが綴られています。
 日本には2020年という目標ができました。目標があるということ自体、人に前進する勇気を与えてくれるのです。

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