2017年03月05日

宝物

 画家の原田泰治さんは子ども時代、家が貧しく、音楽の授業で使う木琴を買ってもらえなかったそうです。その時、父が、人から借りた木琴を見本に、手作りで用意してくれたと述懐しています。(朝日新聞社会部編『おやじのせなか』東京書籍)
 当時が、最も家計の苦しい時期だったようだ。それでも、心まで貧しくさせてはいけない、とわが子を思っての行動だった。その親心を感じた原田さんは、木琴を宝物にしたそうです。

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