2016年10月23日

さびた状態

 詩人の吉野弘さんが、製鉄所と造船所を見学した折のこと。はたと気付いたことがあったそうです。“鉄の文明とは、さびたがっているものを、さびさせないで使おうとすることだ”と(『くらしとことば』河出文庫)
 自然界の鉄は、酸素と結合し、さびた状態で存在します。それが、鉄にとっては安定しているためです。そのため、身の回りの鉄も、放っておけば自然とさびていきます。防ぐには、表面を磨くなどの作業が必要となるのです。

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