2016年03月20日
アフリカーンス語
南アフリカ元大統領のマンデラ氏を長年取材したジョン・カーリン氏の著作『二人のマンデラ』(潮出版社、新田享子訳)。これは牢獄からの釈放後、民族の和解に尽くしたマンデラ氏の功績に光を当てています。
印象的なのは、旧体制に固執し、武力闘争も辞さない構えでいる白人の将軍らの心を、話し合いによって変えていくシーンです。マンデラ氏は自分の民族の言葉でも英語でもなく、いわゆる白人の言葉であるアフリカーンス語でしゃべりました。母語で話し掛けられた将軍は、次第に心の武装を解き、氏の人格に引かれていったのです。
氏がその言葉を学んだ場所は獄中でした。白人看守と話をするためだけではない。いつの日か釈放され、白人と共に新しい国づくりを進める時が来ると信じていたのです。その日のために学んだのです。白人の歴史や文学も、ひもときました。この他者のことを想像する姿勢こそが、融和の道を開いたのです。
印象的なのは、旧体制に固執し、武力闘争も辞さない構えでいる白人の将軍らの心を、話し合いによって変えていくシーンです。マンデラ氏は自分の民族の言葉でも英語でもなく、いわゆる白人の言葉であるアフリカーンス語でしゃべりました。母語で話し掛けられた将軍は、次第に心の武装を解き、氏の人格に引かれていったのです。
氏がその言葉を学んだ場所は獄中でした。白人看守と話をするためだけではない。いつの日か釈放され、白人と共に新しい国づくりを進める時が来ると信じていたのです。その日のために学んだのです。白人の歴史や文学も、ひもときました。この他者のことを想像する姿勢こそが、融和の道を開いたのです。
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