2015年10月20日

菓子を通し、人に希望を

 北海道にある砂川市は菓子店が並ぶ「スイートロード」で有名です。その一つの大手高級店のパティシエ(菓子職人)は伝統ある「フランス料理アカデミー」の会員でもあるそうです。
 そのパティシエの原点は20年前にさかのぼります。修業を積んでいた神戸市灘区で、阪神・淡路大震災の被災者にあいました。絶望の淵で「菓子を通し、人に希望を」と誓ったそうです。東日本大震災では、復興支援に汗を流しました。
 砂川でもロケが行われた映画「エクレール・お菓子放浪記」。原作では、悲嘆に暮れる孤児を、大人がこう励まします。「いまの世の中に美しいお菓子がないのなら、キミがそのお菓子になるの。ひとを励ましたりなぐさめたり、生きてることをおいしがらせたりするお菓子になるのよ」(西村滋著『お菓子放浪記』理論社)と。このパティシエもきっと同じ心でしょう。

この記事へのトラックバックURL

http://asunimukatuye.mediacat-blog.jp/t112592