2014年04月06日

チョコレート

 中国瀋陽雑技団の本部には、特製のガラスケースに入った「チョコレート」があるそうです。中身はレプリカ(複製)ですが、包み紙は40年前のままです。それは、周恩来総理から雑技団に贈られたものなのです。
1971年の「ピンポン外交」は、米中関係の正常化につながった文化交流として知られています。この流れを一段と広げたのが翌72年の「雑技外交」で、瀋陽雑技団は、その使命を担いました。
周総理は、約1カ月に及ぶ雑技団の米国公演中、毎日、団員の体力保持と栄養補給のためにチョコレートを届けたそうです。当時の中国でチョコは貴重品でした。支給は、その後の中南米公演でも続けられました。ある時、チョコが盗まれてしまい、団員に届かないことがありました。それを知った総理は、雑技団の帰国後、ポケットマネーでチョコを購入して届けたそうです。真心に感動した団員が、もらったチョコを2個ずつ出しあい、「永遠の栄誉」として保管したのです。

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