2013年09月27日

見失ってきたもの

 冒険家・星野道夫氏の著書『旅をする木』に、発掘調査へ向かう探検隊の逸話が紹介されています。
 キャラバンを組み、山岳地帯を旅していたある日、荷物を担ぐシェルパがストライキを起こし、動こうとしなくなった。日当を上げろという要求かと思い、代表者に理由を聞くと、意外な言葉が返ってきました。「私たちはここまで速く歩き過ぎてしまい、心を置き去りにして来てしまった。心がこの場所に追いつくまで、私たちはしばらくここで待っているのです」と。効率を優先する生き方への戒めとして心に染みる言葉です。
 変化する時代の中で、私たちにも見失ってきたものが少なからずあります。だが、それらを嘆く前に、自分が忙しさを理由に家族や友人に対し、「心ここにあらず」という振る舞いをしていないか、見つめ直したいものです。

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