2013年08月21日

複眼思考

 地球上で最も栄えている生物は昆虫だそうです。ここまで繁栄できたのは、体が小さいこと、空を飛べるようになったことが大きいといわれています。
 そんな虫の世界を、昆虫写真家の海野和男氏は撮り続けています。時には魚眼レンズを手に、地面に這いつくばることもあります。氏は「そこには上から見下ろす視点とはまったく異なる非日常的な昆虫の世界が広がっています」と語っています。
 大局的な視点を「鳥の目」、個々に目を配ることを「虫の目」によくたとえますが、実際、「虫の目」は数百から1万以上ものレンズが集まる「複眼」という構造を持っています。遠くのものまで見通す「視力」は人間の目に劣るそうですが、目の前で動くものを捉える「動体視力」は人間よりもはるかに高いそうです。一例として、ハエには、ダルビッシュ投手の剛速球も止まって見えるそうです。
 同じものを見ても、見え方は種によって全く違います。そこから人間は、固定観念にとらわれず、異なる視点から物事に光を当ててみる“複眼思考”を学ぶことができましょう。

この記事へのトラックバックURL

http://asunimukatuye.mediacat-blog.jp/t93212