2012年12月23日

英語人

 小学生の男の子が、外国人同士の会話を聞いて、こう言ったそうです。「あの人たちは“英語人”だね」と。
 この“英語人”という耳慣れない単語に、虚をつかれました。確かに、アメリカ人なのか、イギリス人なのか、見た目で判断はできません。しかし、英語を話していることは間違いないのだから、その小学生には“英語人”こそが真実だったのでしょう。「なるほど」と感心しました。
 考えてみれば、“日本人”と思っても、実は、国籍が違う人々や、少数ではありますがアイヌの人などもいます。先の例ではありませんが、日本語で会話をしているという意味では、正確に言うなら“日本語人”なのかもしれません。
 先入観を持たずに物事に接する時、違った世界が見えてきます。逆に、国籍や民族などのレッテルを安易に張ってしまえば、一人の人間を一つの枠に押し込む危険がつきまといます。曇りのない眼を涵養することを常に忘れてはならないと思いました。

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