2012年11月14日

大衆小説

 文豪・吉川英治は“大衆小説は、民衆の血液の中に入って、生きていくものでなければならない”を信念としました。だからこそ、書くにあたって「民衆の中に何が一番欠けているか」を常に考えていました。
 例えば『宮本武蔵』には二つのテーマがありました。それは「信念」と「希望」です。吉川英治は当時の社会を鑑み、そうした力が希薄になっていると感じたからです。一人一人の「信念」「希望」が目覚めることを願い筆を進めたと述懐しています(『草思堂随筆』)

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