2012年11月04日

軽薄なる人間観

 作家の山田太一氏が友人の医師に尋ねました。“医者になって何年ぐらいすると、患者が亡くなるのが平気になるんだ?”。すると、日ごろ温厚な彼が「平気になどなるか」と怒ったそうです。
 山田太一氏は、長くマスコミの世界にいると、多くの人は「物事を人よりさらに『すれっからしの目』で見よう見ようとしてしまう」と語っています。そして、自身も「軽薄なる人間観に、いつの間にか首までつかっていた」と(『いつもの雑踏いつもの場所で』冬樹社)

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