2012年06月20日

サラリー

 向田邦子さんの『蛇蠍(だかつ)のごとく』にある一シーンです。登場人物の娘は塩子という名前です。命名の由来をサラリーマンの父が語っています。曰く、「娘にも塩のように地味でいい、地道に、人間としてまっすぐな道を……そういう父親の願いを……」。サラリーマンのサラリーとは、昔、働いた分、手にした塩を意味しています。父は娘に対し、華やかでなくてもよい。しかし、信念の道を自分らしく、堂々と進んでほしい。偉くなるよりも、幸せになってほしい。そんな心情が迫ってきます。


蛇蠍のごとく
http://www.tv-tokyo.co.jp/dakatu/

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