2012年01月09日

友好の地

 トルコ建国の父、ケマル・アタチュルク初代大統領の銅像が、同国から和歌山県・串本町へ贈られています。同町は両国友好の地です。その歴史は1890年、トルコの軍艦が同町沖で沈没した際、地元の漁師が乗員を救出したエルトゥールル号の遭難事故に遡ります。
 トルコは、イギリスの歴史学者トインビー博士が誠実にかかわった国です。ギリシャ・トルコ戦争のさなかに両国を自ら視察した博士は、それまで西洋が抱いていた“トルコは野蛮国”との偏見を非難しました。イスラム蔑視の当時の世論は、これに猛反発。博士は大学を追われたが、最後まで信念を貫きました。悪に対しては怒りを燃やす。間違いは間違いと断ずる。当然のことです。そこに国籍や人種などの差異を持ち込むと、物事をとらえる眼が曇り、歪んでしまいます。

ケマル・アタチュルク初代大統領の銅像
http://blog.canpan.info/koho/archive/1089


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