2019年02月26日

信心の功力を確信

 「青年」「挑戦」「勝」……。躍動感あふれる書の数々。書いたのは、障がいと闘う福岡県田川市の青年書家です。
 彼は、12歳の時、交通事故で重い障がいを負いました。「二度と動けないでしょう」。医師から、そう告げられました。だが、両親は「私たちを強くするための試練」と懸命に祈り、リハビリに付き添いました。すると、次々に“奇跡”が起きたのです。手が動き、首が動いた。ベッドに座れた。20歳の時、支えられながら自分の足で立てた。一家は、信心の功力を確信したのです。
 辛いことも多かったはずです。だが青年は、味わった苦悩を励ましの力に昇華させました。“悩める人を笑顔に”と筆を握り、書家として活躍するように。その姿に勇気づけられた人は数知れません。彼は語ります。「今が一番幸せ! 生きちょるだけ、もうけもんちゃ」と。
 「運命はわれわれに幸福も不幸も与えない。ただその素材と種子を提供するだけだ」(原二郎訳)とはフランスの思想家モンテーニュの言です。

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