2018年12月08日

『妙』は師、『法』は弟子

 中国の古典小説『西遊記』は、仏典を求めて中国からインドへ向かう玄奘三蔵と孫悟空ら一行の物語です。旅の途中の苦難にも屈せず、邪悪な者を倒し、人々を助けていくストーリーは、今も多くの人を魅了しています。
 「孫悟空」という名前には意味があります。「悟」は悟る、「空」は仏教の「空」の概念を示します。「孫」は単なる名字との説ですが、そもそも「孫」には、“小さい子ども”という意味があるそうです。つまり、仏教哲理をわずかに悟ったとも読み取れます。
 創価学会の二代会長である戸田先生は、自らが執筆した小説『人間革命』のペンネームを「妙悟空」としました。この名は、「孫悟空」をもじったものです。「妙」は“妙法”を表し、自身が獄中で生命の本質を悟ったことを示しています。戸田先生の『人間革命』は聖教新聞の創刊号から、3年余にわたり連載されました。
 三代会長の池田先生が恩師の小説の“続編”を記そうと思い立ったのは、恩師が原稿をポケットに入れ、「小説を書いたよ」と話す姿を見た時であるそうです。ペンネームの「法悟空」は、恩師の「妙悟空」と合わせると、「妙法」となる。その意義について、池田先生は「『妙』は師、『法』は弟子」とかたっています。

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