2018年10月01日

各地の伝統精神

 「地を離れて人なく、人を離れて事なし」とは幕末の教育者・吉田松陰の言葉です。松陰は歴史、算術とともに、地理教育に力を注いだ(古川薫著『松下村塾』講談社学術文庫)
 創価学会の初代会長である牧口先生の著書『人生地理学』は、冒頭の松陰の言葉で結ばれています。同書では「地理学は地と人生との関係を説明する科学」との観点から、人間と環境が相互に作用し合うという、両者のダイナミックな関係性について論じられています。
 51年前の1967年(昭和42年)、池田先生は各方面の地域性などに着目し、指針を贈りました。九州には「常に先駆の九州たれ」。古来、日本の“文化の玄関口”であったことや、明治維新で重要な役割を果たした志士に九州出身者が多くいたという、史実を踏まえたものでした。
 中部の友には、交通の要衝であり、経済的にも要の地であることから、「広布の堅塁・中部たれ」と。このほか「人材の牙城・東北たれ」「常勝関西たれ」「楽土建設の革命児たれ」(四国)など、半世紀前に示された指針は今、各地の伝統精神となっています。

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