2018年08月01日

戦後73年の今

 きょうから葉月です。終戦73年の8月が巡りきました。昭和20年は、当たり前ですが「戦前」の終わりであり「戦後」の始まりでもあります。
 戦後73年の歩みには光も影もありました。その光を見ず、返す刀で、戦前をことさらに美化する声が、次第に大きくなっている風潮があります。書店に並ぶ本の表紙を観察するだけで、その傾向はうかがえます。
 私が進行しています創価学会にとって昭和20年は、戸田第2代会長が出獄し、一人、組織の再建に歩み始めた年であります。平和と民衆の幸福を打ち立てる闘争は、池田第3代会長に引き継がれ、今日の世界的発展を見るに至っています。それを可能にした内発的な条件は、地涌の菩薩を呼び現した、三代の会長の「広宣流布の信心」にあります。
 一方、外的条件は、戦前の体制の解体がもたらした自由、とりわけ「信教の自由」です。学会の「精神の正史」である小説『人間革命』の第1巻は「真に力のある宗教は、信教の自由を欲し、力のない宗教は、権力と結託しようとする」と国家神道を批判し、連合国軍総司令部による民主化を「梵天、帝釈の御計らい」と記しています。
 社会の変化に応じて、広布の運動の在り方は変わるべきだ。一方で、師弟の精神、平和と自由の砦であり続ける誓いだけは変わってはならない。戦後73年の今、そう思います。

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