2017年08月22日

現状維持バイアス

 大歴史学者のトインビー博士は、毎朝9時ごろには、気分が乗っていようがいまいが、机に向かったそうです。曰く「仕事をしたい気持ちになるのを待っていたのでは、いつまでも仕事はできない」と。
 この職業的体験には裏付けがあります。認知心理学で「現状維持バイアス」と言い、人間には、労力を掛けた末に失敗することを恐れ、自身の状況を大きく変えるような決断を避ける傾向がある。大事な作業の前に、急に部屋の掃除など、些末なことをやり始めるのも、万一、作業に失敗した時に“十分な時間がなかった”と、自分に言い訳できるからだという(『「時間の使い方」を科学する』一川誠著、PHP新書)

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