2017年07月24日

意味あるものにしたのは

 アウシュヴィッツ強制収容所を生き延びた心理学者フランクル。彼は解放後、両親、兄、妻が死んだことを告げられ、泣きながら言ったという。「こんなにたくさんのことがいっぺんに起こって、これほどの試練を受けるのは、何か意味があるはずだ」(諸富祥彦著『知の教科書 フランクル』講談社)
 フランクルを救ったのは、新しい妻エリーだった。視力が衰えていく夫に、手紙や書物を読んで聞かせた。著作の大半は、フランクルが語り、エリーがタイプで打って出来たという。「あなたは、苦悩する人間を愛する人間に変えてくれました」(同)。フランクルが妻に残したメッセージだ。フランクルの残りの人生を、意味あるものにしたのは新しい出会いだったのです。

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